研究課題/領域番号 |
23K02934
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
今村 七菜子 岐阜大学, 保健管理センター, 特任助教 (20970916)
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研究分担者 |
堀田 亮 岐阜大学, 保健管理センター, 准教授 (10733074)
山本 眞由美 岐阜大学, 保健管理センター, 教授 (40313879)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 学生相談 / 相談回数 / アセスメント / 初回面接 / ニーズに合う介入 |
研究開始時の研究の概要 |
大学生のニーズに合った最善の相談支援を提供するための方法論は未だ確立していない。本研究では、①学生相談蓄積データを用い『相談回数・期間・終了形態』と『相談内容・学生背景』の関連を分析する(後ろ向きコホート)。さらに、新規相談学生100人へ①と同様の調査を実施し『相談終了時の満足度』との相関を検証する(前向きコホート)。①②の結果より、相談回数・期間など客観的指標に着目し、科学的根拠に基づいた学生相談の面接モデルを提案することを本研究の目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究は、学生相談の特徴を客観的指標から明らかにし、相談者(学生)のニーズに合わせた質の高い学生相談の面接モデルを提案することが目的である。具体的には、①過去の学生相談記録から、相談者(学生)とカウンセラーが双方納得して相談を終了できる際の特徴を、相談回数や相談期間などの客観的指標を用いて明らかにすること ②学生相談実践において、相談者(学生)へ満足度調査を行うことにより、相談者(学生)とカウンセラーが双方納得して相談を終了できる際、客観的指標と相談者(学生)満足度との関連があるのかどうかを明らかにすること を目的とする。 目的①の達成に向けて、2023年度は過去5年間の学生相談記録をもとに、相談回数や相談期間、帰結といった客観的指標についての傾向を調査した。相談回数と相談期間については調査された記録すべての集計を終えており、短期(1~3回)で終了する相談は全体の59.2%を占めていて、そのうち73.0%は相談を1か月以内に終了したことが確認された。従来の研究の通り、相談回数と相談期間の在り方は幅広く、少ない回数でも利用期間が長くなる「不定期」での利用も27.0%あることが示された。 帰結など他の客観的指標に関しての整理は現在進行中であり、2023年度中には全体の約5分の1のデータ整理が終了した。次年度は引き続き記録の整理を進め、初回相談の記録からいくつかの客観的指標を抽出し、相談回数・相談期間・帰結との関連を調べる解析を行う予定である。 また、国内外の先行研究を収集し、相談回数や期間からみえる相談の特徴に関する研究をまとめ、問題点の整理を行った。次年度も文献をまとめ、研究の展望について共同研究者とも更なる議論する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナが収束したあとも相談業務は恒常的に繁忙が続き、研究代表者および分担研究者が本研究に割けるエフォートを再検討せざるを得なかった。相談記録を整理する量を調整し、限られた時間内で研究を遂行する目途を立てたものの、整理に予想以上の時間がかかっており、全体的に進行がやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
目的①について、必要な情報の整理を上半期中に完了し、解析を進める。解析の結果をまとめ、国内学会(日本学生相談学会)で発表する予定である。目的②を達成するため、学生相談実践の中で、相談者(学生)に満足度調査をお願いし、データ収集を行う。目的①と並行しながら、下半期までには準備を整える。満足度調査に関しては、国外を中心とした文献研究も行う予定である。
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