研究課題/領域番号 |
23K02942
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 作新学院大学 |
研究代表者 |
田所 摂寿 作新学院大学, 人間文化学部, 教授 (80616300)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2027年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2026年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | コンピテンシー評価ツール / カウンセリングコンピテンシー / ゲートキーピング / カウンセラー教育 |
研究開始時の研究の概要 |
日本ではカウンセラー教育において十分なゲートキーピングが行われておらず,ゲートキーピングプロトコルが確立していない。そのため専門職として,コンピテンシーが不十分である学生に対して,適切な対応が取られていない。本研究では,カウンセリングコンピテンシーを評価するシステムを開発することと合わせて,ゲートキーピングプロトコルを確立することを目的としている。これらにより,心理専門職を教育する過程において,コンピテンシーの評価内容から適切に学生を査定し,一人ひとりの学生に対し個別の教育内容を提供することが期待される。
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研究実績の概要 |
当初計画していたのは次の2つである。(1) カウンセリングコンピテンシー評価ツールの精査,(2) 大学院に対するゲートキーピング実態調査の実施である。評価ツールの精査については,質問紙の他にルーブリック,行動試験などさまざまな形態の試験があることについてまとめた。これらを実際の研究にどのように応用するのかについては,研究グループにおいて検討中である。 ゲートキーピングの実態調査については,以前行った調査についてまとめ,学会誌に投稿する等の論文にまとめる作業を行った。数年後に向けて各大学の担当者の連絡先をまとめ,実施内容が決定次第調査を行うことができるよう準備を進めている。 新たな研究テーマが加わった。それは女性の心理専門職がライフイベントとして経験する「産休・育休」である。これらの休みを経験して復職することには,さまざまな困難が経験されている。これらの復職者に対してのサポート体制,プログラムを検討しておくことは,心理専門職が生涯をわたって安心して活躍できるためには必要不可欠なものであると考えられる。そこで,今年度新たに「産後復職後への支援プログラム」を加え,次年度以降に行っていく計画を立てた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究チームの都合をなかなか調整することが難しく,研究成果をまとめる進度に遅れが生じたためである。これに対しては全員参加という条件ではなく,各研究内容に分割することによって,研究を進めるべく小グループでのディスカッションを進めていく予定である。 実態調査を行う時期について検討し直した。現在公認心理師課程のカリキュラムが本格的に開始された状況にあり,この時期に調査を行うことは現場が混乱している状況に鑑み適切でないと判断した。2年後を目標として準備を進めていく予定としている。 新たな研究内容として「産後復職後への支援プログラム」の計画を立てた。これは初学者ではないが,専門家として活動を始めて間もない心理職にとって大きなライフイベントとなる。これらへの支援プログラムは重要な課題であり,これらの支援に関するコンピテンシーを検討しておくことは有意義であると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画の段階では,(1) コンピテンシー評価についてのインタビュー調査の実施,(2) PPCの学生への対応方法についてのインタビュー調査の実施を予定している。いずれも心理専門職を養成している教員またはスーパーバイザーを対象としている。2年をかけてこれらの研究計画を実践していく予定である。各対象者の予定を調整しながら,また研究グループでそれぞれ分担を行いながら行っていく予定である。 また,新たに研究プロジェクトに加わった「産後復職後への支援プログラム」について,4名を対象にして現在進行中である。これらの内容をまとめ,全体のカウンセリングコンピテンシーに応用できる点についても検討する予定である。
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