研究課題/領域番号 |
23K02962
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 鳴門教育大学 |
研究代表者 |
内田 香奈子 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (70580835)
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研究分担者 |
山崎 勝之 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 特命教授 (50191250)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 教育プログラム開発 / 潜在的感情 / 感情教育 / 顕在的感情 / 早期介入法 |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者たちは子どもたちが自他の感情を理解したり,対処や対応できる力を育成するための教育プログラムの開発や、その背景にかかわる感情のメカニズムに関する基礎研究に従事してきた。このうち,私たちが意識できる感情(顕在的感情)と意識できない感情(潜在的感情)を感じる程度が大きく乖離すると,教育の効果が阻害される可能性を指摘した。ただし,これらは小学校高学年の結果に限られたものであり,低学年でも確認する必要があった。 本研究では,低学年児童用の感情教育プログラムとIA測定ツールの開発を行った上で,プログラム実施による潜在ならびに顕在感情の乖離の変化が教育効果や学校適応へ及ぼす影響を確認する。
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研究実績の概要 |
感情教育プログラム「感情の理解と対処の育成」は小学3年生から中学生までを対象に開発され,一定の教育効果をあげている。その際,このプログラムは非意識にある感情機能を考慮した教育であることから,意識下にある潜在的感情(Implicit Affect: IA)の動きを捉えた検証を行い,教育効果の検討に際しては非意識にある感情の同定が重要となる可能性が指摘されていた。ただし,この教育の実施や結果はいずれも小学3年生以上に限られていた。「学校での問題を未然に防ぐ重要性」を鑑みても,より低年齢で実施できるプログラムの開発と教育効果の検証が望まれていた。そこで,小学校低学年にあたる1, 2年生で実施可能な感情教育プログラムの開発(研究1),ならびにIA測定ツールの予備的調査(研究2)を行った後,感情教育プログラムの実施と改訂(研究3)、評価ツールの標準化(研究4)、ならびに教育効果の検証(研究5)やモデルプランの提唱(研究6)へと進める方向で研究計画を立案し、検討を進めた。 今年度は研究1と2を実施する方向で進めた。研究1の教育プログラム開発については、エビデンスに基づく教育目標やプログラム内容の立案、ならびに具体的な教材開発などについて進めることができた。研究2のIA測定ツールについては、素案を立てるのみにとどまった。なお、現場での定着を目指した心理教育のあり方について、日本心理学会のシンポジウムにおいて話題提供を行い、研究者や現場の先生方とのこの種のプログラムのあり方について意見交換を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究1の教育プログラム開発については、おおよその開発を行うことができたが、研究2のIA測定ツールについては、素案を立てるのみにとどまり、予備的調査まで進めることができなかった。よって(3)やや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
研究2の予備的研究については、研究4の標準化調査とできる限りあわせる形で同時に進め、研究を推進できるようにつとめたい。また、研究3のプログラム実施についても、あわせて実施できるよう、準備を進めている。
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