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高次脳機能障害者に対する認知行動療法を用いた行動変容アプローチの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K02986
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分10030:臨床心理学関連
研究機関大阪河崎リハビリテーション大学

研究代表者

大嶋 伸雄  大阪河崎リハビリテーション大学, リハビリテーション学部, 教授 (30315709)

研究分担者 鈴木 孝治  金城大学, 医療健康学部, 教授 (90179226)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード高次脳機能障害 / 複線径路・等至性モデル / カウンセリング / 認知行動療法 / 行動変容
研究開始時の研究の概要

本研究は脳卒中および頭部外傷による高次脳機能障害で明確な注意障害,視空間認知障害,記憶障害,遂行機能障害および,社会行動障害などを呈する(入院および外来)患者に対し, 認知行動療法を基盤としたカウンセリングと活動を効果的に配置した訓練を実施し,その効 果を質的・量的に検証することにより高次脳機能障害者に対する心理的介入機序,および, 介入手順の仕組みを明らかにすることを目的とする.最終的には,これまで適切な心理的介 入のプロトコールが存在しなかった高次脳機能障害に対し,リハビリテーションにおける明 確な根拠に基づいた心理的アプローチの指針(基本マニュアル)を提示することを目指して
いる.

研究実績の概要

本研究は脳卒中および頭部外傷による高次脳機能障害で明確な注意障害,視空間認知障害,記憶障害,遂行機能障害,および,社会行動障害などを呈する入院および外来患者に対し,認知行動療法を基盤としたカウンセリングと活動を効果的に配置した訓練を実施し,その効果を質的・量的に検証することにより高次脳機能障害者に対する心理的介入機序,および,介入手順の仕組みを明らかにすることを目的とする.最終的には,これまで適切な心理的介入のプロトコールが存在しなかった高次脳機能障害に対し,リハビリテーションにおける明確な根拠に基づいた心理的アプローチの指針(基本マニュアル)を提示することを目指している.
高次脳機能障害に対する検査・評価は多岐に渡るが,最近とくに検査で症状を数値化し,状態の変化をより明確にするための試みなどが行われている.しかしながら,こうした検査の類いで患者自身の心理的葛藤や障害に対する”気づき”といった質的範囲にまで関与できている例は少ない.本研究では患者自身による障害への”気づき”と”代償的行為”について焦点化し「治すための訓練」から「できるための行動プログラム」を提案する事にある.そのためには従来の介入指針に加えて,行動療法や認知療法(カウンセリング含む)※1をベースに,患者心理を捉えながら”障害の気づき”を促進させ”代償行為”に繋がる活動を示唆することにより,症状を踏まえながらの生活行為の改善を推進させる事を目指している.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2023度の研究目的は、脳血管障害および頭部外傷による高次脳機能障害者に対し,認知行動療法を基盤とするカウンセリングと活動を用いた技法がどのような臨床的改善効果をもたらすのか,その量的・質的変化を的確に把握すること.とくに患者自身の障害への気づきが生活面での機能改善のための指標となる根拠と方向性を明らかにする事であった.
研究初年度である2023年は,研究対象施設2カ所において,高次脳機能障害(注意障害,視空間認知障害,記憶障害,遂行機能障害,社会行動障害)患者に対する認知行動療法を基盤としたカウンセリングと活動のための基本マニュアル(以下,基本マニュアル)を作成した(第一研究).
1)研究協力施設である河崎病院リハビリテーション科,および横浜総合病院リハビリテーション科においてて,合計23名の高次脳機能障害患者に対するインタビューを行い、TEM(複線経路・等至性モデル)を作成した.(7月から12月::ナラティブ・インタビューおよび質的分析担当者:大嶋)
2)介入結果のデータ分析を行い,その結果を受けて「カウンセリング用基本マニュアル」を作成した.(担当者:大嶋,鈴木)

今後の研究の推進方策

2024年度は第二研究として,「カウンセリング用基本マニュアル」による高次脳機能障害(注意障害,視空間認知障害,記憶障害,遂行機能障害,社会行動障害)患者へのカウンセリング介入を2つの医療施設・外来部門において実施する.
1)まず先に,2つの医療施設において研究に参加する作業療法士(OTR)9名に対するCBTとカウンセリング研修,および基本マニュアルについての講義と演習を行う.(6月から8月の2週間を予定.担当者:大嶋,鈴木)
2)2施設ではそれぞれ約30名の外来患者に対し、カウンセリングと活動コンサルテーションを中心とした介入を実施する.6週間の介入期間(介入あり,評価あり)と同じく6週間の観察期間(介入なし,評価あり)を設けて,計12週間のクロスオーバー研究を行う.(9月から2025年3月の予定.介入全体の管理者:大嶋,鈴木)

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] うつ状態を呈する身体障害クライエントに対する認知行動療法アプローチ2023

    • 著者名/発表者名
      大嶋伸雄、高橋章郎、川田佳央、許山勝弘、木田康之、宮原智子、芳賀大輔
    • 雑誌名

      認知療法研究

      巻: (16)1 ページ: 1-10

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 認知リハビリテーションの有効性 ー必要な視点と今後の展望からー2023

    • 著者名/発表者名
      大嶋伸雄
    • 雑誌名

      保健の科学

      巻: (65)4 ページ: 232-238

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 脳卒中患者に対する新たな介入パラダイム ー認知行動療法の活用による心身包括リハビリテーションー2023

    • 著者名/発表者名
      大嶋伸雄
    • 雑誌名

      大阪河﨑リハビリテーション大学大学院年報

      巻: 1 ページ: 4-11

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 集団認知行動療法実践者養成プログラムの開発2023

    • 著者名/発表者名
      藤澤大介、岡田佳詠、天野敏江、根本友見、中島美鈴、大嶋伸雄、高橋章郎、岡島美朗、田村法子、吉永尚紀、丹野義彦
    • 学会等名
      第23回日本認知療法・認知行動療法学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] サラリーマンのうつ予防に必要なリベラルアーツと生活セルフ・マネジメント2023

    • 著者名/発表者名
      大嶋伸雄、高橋章郎、宮口英樹、松田壮史、森島 肇
    • 学会等名
      第23回日本認知療法・認知行動療法学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 東京都立大学の学際教育科目群について2023

    • 著者名/発表者名
      大嶋伸雄
    • 学会等名
      2023 IPE国際シンポジウム
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 作業療法理論とWell-Being2023

    • 著者名/発表者名
      大嶋伸雄
    • 学会等名
      第60回日本リハビリテーション医学会学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 作業療法の真の力- 心と身体を同時に診る専門職の可能性-2023

    • 著者名/発表者名
      大嶋伸雄
    • 学会等名
      第19回 熊本作業療法学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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