研究課題
基盤研究(C)
本研究の目的は,自己決定的な選択が認知的安定性と認知的柔軟性に及ぼす影響を明らかにすることである。私たちの行動は,周辺情報からの妨害を防ぐ認知的安定性と,状況に適応した処理方略の調整である認知的柔軟性のバランスが調整される。この認知的安定性と認知的柔軟性は,トレードオフの関係性であると考えられているが,メカニズムまでは明らかではない。そこで,自律性が行動に及ぼす影響に着目し,認知的安定性と認知的柔軟性のメカニズムを明らかにする。自律性が高いときには内発的動機づけを導くため,この自律性の高さが,認知的安定性,認知的柔軟性,それらの関係性をどのように調整するのかを認知実験を通して検討する。