研究課題
基盤研究(C)
本研究は,自己に関連する情報はその他の情報に比べて優先的に処理されるとする自己優先性効果を注意資源の配分の観点で捉え,自己関連刺激処理メカニズムの解明を目指す。個人での課題遂行,あるいは他者との課題共有事態における,刺激と自己,刺激と他者との関連性を確立する符号化段階,それに基づく検索段階の脳の電気的活動すなわち事象関連電位(event-related potential : ERP)を記録し,刺激への注意資源の配分量を捉える。自己関連刺激と他者関連刺激,さらには関連性を有しない無関連刺激に対する処理における注意資源の配分量を観察することで,自己優先性と注意資源投入との相互関係を探る。