研究課題
基盤研究(C)
眼前のシーンがすみずみまで鮮やかに感じられるのは,実際に知覚した結果なのか,単なる錯覚なのか。この問題に挑むのが本研究である。従来,周辺視野での空間解像度やコントラスト感度の低下が指摘されているが,実際のところ,シーンの知覚体験に周辺視野の情報のどこまでが含まれているかは十分な検討がなされているとは言えない状況である。本研究では,中心・周辺で異なる画像処理がなされた合成刺激と種々の実験心理学的測定法を組み合わせて人がシーンの何をどこまで知覚しているのかを特定する。さらに,知覚の後に残される記憶の中のシーンが内包する情報の検討にも挑んでいく。