研究課題
基盤研究(C)
本研究の目的は「初期学習における記憶表象の形成プロセスを解明する」ことである。より長い接触時間がもたらす学習強度の向上は何に基づくのか、中途半端に覚えている状態で同じものに晒された結果、再認が起きたうえで情報が追加(アペンド)されるのか、上書き(リライト)されるのか、行動と組織学的なアプローチを用いて検討する。臨界期をもつ初期学習の記憶の形成プロセスは言語獲得などの学習臨界期をもつ現象の解明に役立つ。発達初期の経験(発育環境)が潜在的に成熟後の行動に影響を与えるメカニズムの解明につながり、社会性の発達などヒトの豊かな育成という側面の基礎的な知見が期待できる。