研究課題/領域番号 |
23K03107
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11020:幾何学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
前田 瞬 千葉大学, 教育学部, 准教授 (00709644)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 山辺ソリトン / 回転対称 / 共形ソリトン / コンフォーマルソリトン / Perelman予想 / 情報幾何学 / リッチソリトン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の「問い」は次の3点である。1.山辺ソリトン版ペレルマン予想を解決できるか? 2.ソリトン方程式と極小部分多様体の一般化の関係性を見いだせるか? 3.1,2 の研究を情報幾何学へ応用し,その幾何構造を決定できるか?である。この問いを解決するために,「極小部分多様体の一般化の研究」,「リッチソリトン,山辺ソリトンとその一般化の研究」を応用し,目的である「山辺ソリトン版ペレルマン予想を低次元で解決すること」,「この研究を極小部分多様体の一般化,そして情報幾何学へ応用すること」を行う。
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研究実績の概要 |
本年度、山辺ソリトンおよび,共形ソリトン理論の進展に寄与する2つの論文を発表した。 一つ目の論文「Complete Steady Gradient Yamabe Solitons with Positive Scalar Curvature Are Rotationally Symmetric」では、正のスカラー曲率を持つ完備安定勾配山辺ソリトンが回転対称であることを証明した。この研究は、Perelman予想の山辺ソリトン版に関するものである。これまでの研究では曲率が正であるという仮定に加えて、局所共形平坦条件のもとで議論されていたが、本研究ではTashiroの研究をもとに局所共形平坦条件を仮定せず、かつ3次元以上の高次元ケースにおいても回転対称性が成立することを示した。二つ目の論文「Revisiting Gradient Conformal Solitons」はAntonio W. Cunha氏, Eudes L. de Lima氏, Henrique F. de Lima氏との共著で、勾配共形ソリトンに関する包括的な検討を行い、特にリッチテンソルの非負条件下での新しい性質や分類結果を導出した。本研究では、ポテンシャル関数に関する条件のもと,ソリトンが自明(定数関数)であることソリトンの自明性を証明した。この論文は数学の国際学術誌への掲載が決定した。 さらに,山辺ソリトンの一般化である,共形ソリトンを部分多様体として考察した Burcu Bektas Demirci氏,Shunya Fujii氏との共著の論文「Generalized Yamabe Soliton Hypersurfaces in Pseudo-Euclidean Spaces」が数学の国際学術誌へ掲載されることが決定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
山辺ソリトンの回転対称性に関する研究結果を出せたため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は以下の研究を行う。 1. 低次元のソリトン方程式の検討を行う。 2. コンパクト勾配共形ソリトンの自明性及び,例の構築。
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