• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

拡張結び目の構造と不変量の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K03118
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分11020:幾何学関連
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

鎌田 直子  名古屋市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (60419687)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード結び目 / 拡張結び目 / 結び目理論
研究開始時の研究の概要

結び目の概念を拡張した研究対象である拡張結び目には、仮想結び目、溶接結び目、twisted knot、doodleなどがある。拡張結び目は国内外で活発に研究されている。また、例えば溶接結び目と4次元内のリボン曲面の関係、仮想結び目と結び目の不変量の構造の関係などが知られており、他の研究対象への応用も期待されている。本研究の目的は、拡張結び目の幾何的構造の究明、不変量の性質の解明、新たな研究手法の確立、結び目や曲面結び目の研究への応用手法の確立である。拡張結び目の研究により結び目や不変量及び関連する代数構造の新たな研究手法の確立が期待できる。

研究実績の概要

2023年度は拡張結び目の一つであるtwisted knotの不変量の研究をおこなった。Bourgoinによって定義されたtwisted knotは仮想結び目の拡張である。仮想結び目は厚みのある向き付け可能な曲面内の結び目の安定同値類と対応している。一方twisted knotは厚みのある向き付け不可能な場合も含んだ曲面内の結び目の安定同値類と対応している。仮想結び目ダイアグラムは仮想結び目の平面への射影で2重点に上下の情報と仮想交点の情報をつけたものである。twisted knotダイアグラムは仮想結び目ダイアグラムのアークにbarの情報を加えた射影図である。barの情報が付加されたアークは曲面のひねられた部分に存在することを示している。
仮想結び目の曲面への射影図の補領域が2彩色可能であるとき正則であるという。結び目は常に正則である。仮想結び目ダイアグラムにcut pointと呼ばれる点を加えることによって正則な仮想結び目ダイアグラムとみなすことができる。このcut pointを利用することによって仮想結び目から正則仮想結び目への写像が定義できる。twisted knotダイアグラムにも同様なcut pointを定義することによって正則化することができる。
一方、n-writheは仮想結び目不変量でSatohとTaniguchiによって定義された。n-writheは仮想結び目ダイアグラムの一つの交点によってできるループの非自明性を反映させることによって定義される。n-writheやそれに類似した不変量をtwisted knotへ拡張する研究は様々な研究者によってなされている。本年度はcut pointの状況を反映させることによってn-writheをtwisted knotに拡張した。この結果は国際会議で報告した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の目的は拡張結び目の幾何的構造と不変量の性質の解明、不変量を含めた新たな研究手法の確立、結び目や曲面結び目の研究への応用である。
2023年度は拡張結び目の一つであるtwisted knot不変量を導入した。不変量を含めた新たな研究手法に関して成果が得られたと考えられる。仮想結び目ダイアグラムにおいて正則性は重要である。正則な仮想結び目は結び目の性質に類似してKhovanovホモロジーなどの不変量が自然に拡張できる。twisted knotダイアグラムの正則性に関する研究は多くなされていないが、今回導入したtwisted knot不変量はその正則性に着目して定義している。tiwsted knotの幾何学的構造の解明につながると考えられる。

今後の研究の推進方策

本研究の拡張結び目の幾何的構造と不変量の性質の解明に関しては、引き続き拡張結び目の幾何学的な考察を行う。2023年に導入したtiwsted knot不変量を含めてその他の不変量の性質を調べる。計算機を利用して特徴的な拡張結び目の不変量の計算などを行う。また、他の拡張結び目に関しても新たな研究手法を探る。結び目や曲面結び目の研究への応用に関しては拡張結び目と結び目の構造を比較しつつ進めていきたい。新しい情報を収集するために研究集会に参加する。さらに多くの研究者と議論を行い、研究協力者と打ち合わせを行なっていく予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] An invariant of twisted knots2024

    • 著者名/発表者名
      Naoko Kamada, Seiichi Kamada
    • 学会等名
      The 19th East Asian Conference on Geometric Topology
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi