研究開始時の研究の概要 |
これまでの基盤研究において,超関数空間を新しく構成し繰り込みをせずに,無限次元ブラウン運動の冪を自然に定義することに成功している.本研究においては,この超関数空間を基に新しい超汎関数空間を構成し,この空間に基づく無限次元確率解析を構築して,応用展開する.本解析では量子場の理論での発散量を超関数として数学的定式化することができるため,更なる進展が期待できる.そのために必要な一般化レヴィ・ラプラス作用素に基づく確率解析を整備し,量子確率論などへの関連付けを念頭におき,理論展開を試みる.無限次元解析において新しい手法を導入し,量子情報解析,量子力学系理論等への展開を新しいものとすることが期待される.
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