研究課題/領域番号 |
23K03140
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12010:基礎解析学関連
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
濱野 佐知子 京都産業大学, 理学部, 教授 (10469588)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2026年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 解析学 / 複素解析 / 多変数関数論 / 擬凸領域 / リーマン面 / モジュライ / 接続 |
研究開始時の研究の概要 |
多変数正則関数が定義される領域は, n次元複素数空間上で擬凸であることが知られている. 1変数複素関数では表出しない擬凸領域, そしてその一般化であるスタイン多様体の形状を多角的 (複素解析的,微分幾何学的, 代数幾何学的) な観点から理解することは多変数関数論の指導原理となってきた. 本研究では, 2次元擬凸領域をそこで定義された正則関数の定数面/ファイバーの族として捉え, 各開リーマン面のモジュライと接続を用いて, ファイバー上に全空間の擬凸性を反映する良いモジュライを新たに構成し, 2次元擬凸領域のモジュライ理論を展開する.
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研究実績の概要 |
本研究では領域の擬凸性の影響による剛性定理を定式化し、種数正の開リーマン面の擬凸変動に対する同時一意化定理を改良・拡張する。具体的には、複素径数を持つ開リーマン面の族に対し、各リーマン面の等角写像に関連したモジュライやリーマン面の接続についての知見を駆使して、複素多変数的に変動するものを定式化し、1変数的量変動と多変数関数論において擬凸性が果たす役割を俯瞰する。本年度得られた研究成果は次の通りである。 1.ファイバーが有限種数正の開リーマン面からなる滑らかな2次元擬凸領域の剛性を、開リーマン面と与えた方向ベクトルから定まるあるスパンによって特徴付けた。そのサーベイが査読付論文として受理された。 S.Hamano: Directional moduli and pseudoconvexity (accepted: 17 July 2023) The conference in the honour of 65th birthday of Athanase Papadopoulos entitled `Essays on geometry` (Birkhauser/Springer). 2.柴雅和氏との共同研究で、種数2以上の有限種数標識付き開リーマン面が、ジーゲル上半空間上の点を一意に定めることを明らかにした。また、種数2以上の有限種数標識付き開リーマン面から、同じ種数の閉リーマン面への等角埋め込み全体を考え、その全体がジーゲル上半空間上でどのような集合になっているかを特徴付けた。得られた研究成果を論文としてまとめて投稿した。 3.オーバーヴォルファッハ数学研究所や葉山シンポジウムなど国内外の研究集会で得られた成果を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
目標としている研究の問題点と今後の課題が具体的に明らかになっているため。
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今後の研究の推進方策 |
2次元擬凸領域をそこで定義された正則関数の定数面/ファイバーの族として捉えたとき、ファイバー上に全空間の擬凸性を反映する良いモジュライを新たに構成することで、2次元擬凸領域のモジュライ理論を展開する。得られた研究成果を国内外の研究集会等で発表することにより、関連する研究者と意見交換し、新しい視点から議論する。
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