配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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研究実績の概要 |
初めに, 従来の median の概念を分数冪に場合へと拡張した。その際, 積分平均との関連をもとに行った。Median は, 一般に一意に決まらないという使いにくさがあった。本研究では, まずその不便さを明確にするため, median 全体の集合を別の概念を用いて記述することを目的とした。その結果, 2つの異なる rearrangement を用いることによりそれが可能であることが分かった。このことは, 分数冪の場合も同様である。これにより, 定量的にはmedian ではなく rearrangement を用いてもよいことがわかり, 研究の手立てが見かけ上増えた。 次に, median を考えるに至ったものである, median から定める極大函数の有界性を議論し, 十分な一般性を持った結果を得た。それは, 通常の極大函数とは斉次性という視点で異なることを意味するものであった。 最終目標としていた, 「Sobolev の不等式を median の視点で書き換える」という問題については特筆すべき進展は得られなかったが, 上記の研究中に築いた, median と BV (the space of bounded variational functions) を関係に着目し, coarea formula などを用いて, p=1 の場合の Sobolev の埋め込みの改良に当たる Alvino's embedding の別証明が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Median 全体から成る集合を rearramgement で記述できることが証明できたことは, 意義のあることだと思う。また, median の分数冪への一般化を自然に行え, それらからできる極大函数の有界性も得られたため。Sobolev's embedding のmedianを用いた書き換えは今だ糸口を得られていないが, Alvino's embedding との関連を発見できたのはこれからの研究において大きなヒントとなると勧化ているから。
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今後の研究の推進方策 |
これまでに得られている Alvino's embedding の別証明をより深く考察し, median によるSobolev's embedding の書き換えを目指す。また, 別の問題として, 特異積分作用素などの medain を用いた各点評価を考えたい。これについては, 関連する研究があるため, それらを参考する。さらには, sparse domination の理論に medain を組み込み, 今ある sparse domination の理論では扱えていない endpoint の場合を考えたい。
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