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単調正規空間の積空間におけるZFCで決定不可能な命題の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K03206
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分12030:数学基礎関連
研究機関神奈川大学

研究代表者

平田 康史  神奈川大学, 工学部, 特任准教授 (70375400)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
キーワード単調正規空間 / 決定不可能命題 / 積空間 / 辞書式順序積 / irreducible / dually discrete / D-空間 / extent / 順序数の位相
研究開始時の研究の概要

単調正規空間は, 距離空間や全順序位相空間を一般化した概念であり, 本研究はその様態の解明を目指すものである。特に, その積空間の性質を, 位相空間論・集合論の両面からのアプローチで調べる。
集合論の公理系ZFCは, 一般的な数学でのほぼ共通の前提となっているもので, 多くの数学的命題がZFCから証明されている。しかしその一方で, ZFCだけでは肯定も否定もできないような命題も存在し, それを決定不可能命題とよぶ。本研究では, 単調正規空間に関連する決定不可能命題を探す。

研究実績の概要

単調正規空間は、 距離空間や全順序位相空間を一般化した概念であり、本研究はその様態の解明を目指すものである。特に、その積空間の性質を位相空間論・集合論の両面からのアプローチで調べる。集合論の公理系ZFCは, 一般的な数学でのほぼ共通の前提となっているもので、多くの数学的命題がZFCから証明されている。しかしその一方で、ZFCだけでは肯定も否定もできないような命題も存在し、それを決定不可能命題とよぶ。本研究では、単調正規空間に関連する決定不可能命題を探す。
一般順序空間、特に順序数も単調正規空間である。2つの順序数の積の可算パラコンパクト性とその周辺の性質の比較や、閉集合のC*-、P-embedded の差異の有無などについて、大分大の家本氏、神奈川大の矢島氏と共同研究を行い、その研究結果について、2023年9月の日本数学会秋季分科会と、12月のジェネラルトポロジーシンポジウムにおいて講演を行った。
家本氏との共同研究で、辞書式順序積のdensityとspreadを計算した。その論文の掲載が2024年4月に決まった。
D-空間性を弱めたものとして、dually discrete空間、aD-空間、irreducible空間の概念がある。矢島氏との共同研究で、コンパクト距離空間からなるΣ積空間がdually discreteになることを証明した。また、空間Xの無限積空間X^ωがirreducibleになることと、extentとLindelof degreeとよばれる基数関数(を少しアレンジしたもの)が一致することが必要十分であることを証明した。このことから、可算無限離散空間Nのω_1個の積空間はirreducibleであることが明らかになった。また、Nの無限積空間で、irreducibleでないものが存在するかどうかは、ZFCだけでは決定不可能であることが分かった。これらの結果についての論文を投稿し、現在査読中である。また、この研究結果について、2024年3月の日本数学会年会で講演を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

上記「研究実績の概要」にあるような研究成果を得ることができ、単調正規空間の解明のための研究は進展した。特に、単調正規空間の積空間に関する決定不可能命題を探すという本研究の目的の1つが達成された。数学基礎論分科会とトポロジー分科会の両方で学会発表を行い研究結果を報告した。これは、位相空間論・集合論の両面からのアプローチでの研究ということの実現にもなっている。

今後の研究の推進方策

矢島氏との共同研究で得られた、距離空間のファクターをもつ積空間における弱いD-空間性についての研究結果を論文にまとめる予定である。また、単調正規空間や一般順序空間におけるD-空間性やirreducible性についての研究を更に推進したい。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Cardinal functions on lexicographic products2024

    • 著者名/発表者名
      Yasushi Hirata and Nobuyuki Kemoto
    • 雑誌名

      Topology and its Applications

      巻: to appear ページ: 108954-108954

    • DOI

      10.1016/j.topol.2024.108954

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 距離空間との積における弱いD-空間性2024

    • 著者名/発表者名
      平田 康史, 矢島幸信
    • 学会等名
      日本数学会2024年度年会(トポロジー)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 無限積空間における弱いD-空間性2024

    • 著者名/発表者名
      平田 康史, 矢島幸信
    • 学会等名
      日本数学会2024年度年会(トポロジー)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 順序数の積の部分空間における可算パラコンパクト性と閉離散部分集合のC*-埋め込み2023

    • 著者名/発表者名
      平田康史,家本宣幸, 矢島幸信
    • 学会等名
      日本数学会2023年度 秋季総合分科会 (数学基礎論および歴史)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 順序数の積の部分空間における弱いパラコンパクト性2023

    • 著者名/発表者名
      平田 康史, 家本 宣幸, 矢島幸信
    • 学会等名
      2023年度ジェネラルトポロジーシンポジウム
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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