研究課題/領域番号 |
23K03208
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12040:応用数学および統計数学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
田崎 創平 北海道大学, 理学研究院, 准教授 (50713020)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 細菌 / コロニーパターン / バイオフィルム / 数理モデル / ハイブリッドモデル / マルチレベルモデル / 個別要素法 / 遺伝子制御ネットワーク / 細胞社会 / 細胞多様性 |
研究開始時の研究の概要 |
細菌の増殖を理論的に予測する際、栄養濃度や温度などの環境条件からマクロな細胞数・細胞密度として求める方法が主にとられてきた。ところが、環境条件の変数と異なり、この細菌の変数についてはマクロな扱い方はうまく働かないことがある。そこで本研究では、細胞の状態や形状などの細胞レベルのダイナミクスは個別要素で記述し、栄養濃度などの環境条件は時間・空間の関数とする、ハイブリッド数理モデルを開発する。さらに、モデルの数値的・数学的な解析によって、細菌の非一様な細胞社会を形成し、多細胞性を創発する原理を明らかにする。
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研究実績の概要 |
細菌集団の自己組織化は、主に細胞レベルから組織レベルを跨ぐマルチレベルな現象である。その数理モデル化手法を提案してきたが、本課題では特に細胞の運動や内部状態を個別要素(エージェントベース)で記述し、環境は組織レベルの反応拡散方程式系で記述する、ハイブリッド数理モデルを構築し、研究を進めている。本モデルは、不均一な細胞状態を扱うことができるだけでなく、細胞レベルの幾何学的な構造も再現できる。これまでに細胞レベルの幾何学的構造がマクロなパターンを形作るレース模様状コロニー形成のモデルを構築し、数値計算を行ってきた。特に本研究でターゲットにしている枯草菌のレース模様状のコロニー形成は、環境条件によりレース模様の滑らかさが変わることが培養実験より明らかになった。これは環境条件によって細胞状態制御が変化し、細胞間の接続の強弱も変化することによるものと予想された。実際に対応するパラメータを変化させることで、レース模様状パターンの変化を再現することに成功した。今後は枯草菌のような桿菌のみならず、球菌など他の形状の細胞のモデルや、異なる細胞タイプの混合した細胞集団の細胞文化ダイナミクスの研究へと進展していく予定である。また、簡略化・粗視化できそうな場合は、組織レベルの数理モデルへの近似手法を開発し、その誤差等を評価していく予定である。細菌が非一様な細胞社会を形成し、多細胞性を創発する原理を明らかにするべく、数学的・数値的解析による研究を展開していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題の第一目標であるハイブリッド数理モデルは構築され、いくつかの例で数値的・数学的計算が進められている。実験と数理の融合により、新しい現象の発見とメカニズムの解明が同時に達成され、本数理モデルの有効性も明らかになろうとしている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は枯草菌のような桿菌のみならず、球菌など他の形状の細胞のモデルや、異なる細胞タイプの混合した細胞集団の細胞文化ダイナミクスの研究へと進展していく予定である。また、簡略化・粗視化できそうな場合は、組織レベルの数理モデルへの近似手法を開発し、その誤差等を評価していく予定である。細菌が非一様な細胞社会を形成し、多細胞性を創発する原理を明らかにするべく、数学的・数値的解析による研究を展開していく。
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