研究課題/領域番号 |
23K03209
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12040:応用数学および統計数学関連
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研究機関 | 京都女子大学 |
研究代表者 |
寺本 敬 京都女子大学, データサイエンス学部, 教授 (40382543)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 数理モデリング / 数理解析 / 数値解析 / 数理モデル / ミクロ相分離 / ナノ微粒子 |
研究開始時の研究の概要 |
ポリマー成分から成るナノ微粒子内の相分離構造を再現する数理モデルを提案し、数学的に設定する問題の実在性と有用性について、数理解析と数値解析を組み合わせた総合的な方法論を展開する。微粒子内部の構造予測と制御に関して、実験的に観測不能と思われる不安定解、及び動的な解の存在と安定性、及びそれらが織りなす複雑なダイナミクスの統一的な理解を行う。
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研究実績の概要 |
空間3次元球状ナノ微粒子について、媒体との境界条件に接触角をパラメータとして考慮した相分離モデルを提案しました。エンガルフメント構造の2つの型の微粒子解の存在と安定性の問題を FEM による数値解析、特異極限における数理解析を組み合わせて明らかにしました。その結果を国際会議 ICIAM 2023 のミニシンポジウム「Multiscale Pattern Formation」において発表し、欧文論文として投稿準備中です。観察実験、数値シミュレーション結果と比較しながら、三位一体の体制で進める双方向的研究に対する社会からの関心も高まっています。ナノ微粒子内相分離の数理モデルの空間3次元数値シミュレーションのノウハウを蓄積しながら、研究協力者らとのキュービック状のナノ微粒子についての数値シミュレーションと観察実験との夜共同研究論文が公刊され、掲載号の表紙に採用されました (ACS Omega Vol.9 No. 15 号表紙)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
所属機関の移動もあって、研究環境、計算機設備の再構築が遅れています。新しい研究室については、建物の工期が社会情勢の影響もあって、半年程度先延ばしとなる見込みです。しかしながら、協力者らの助けもあって、これまでの共同研究の成果発表を進めることができました。準備中の論文をまとめながら、後半の課題に向けて、大規模な数値計算を進めるための研究環境の整備を進めています。
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今後の研究の推進方策 |
空間3次元球状ナノ微粒子内のエンガルフメント構造について、Cahn-Hilliard 型のモデル方程式について解析を進めてきましたが、保存則をもつ勾配流方程式の視点から問題の再検討を試みます。後半の課題については、数値的に発見した動的構造について、系統的なパラメータ探索を実行するための計算機設備、および研究環境の整備を引き続き進めます。現在準備中の最初の論文を完成させて、さらに新たな結果について、国内外の学会等で成果発表を行います。
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