研究課題
基盤研究(C)
人工知能の発展によって,ノイマン型コンピュータに内在する諸問題(ムーアの法則,ノイマンボトルネック,消費電力)が顕在化してきた.この解消には非ノイマン型コンピュータの利用が有望であるが,これには,設計段階で規定された特定の処理しか行えないという課題がある.そこで,汎用性と省電力性を備えた「プログラマブル化学コンピュータ」を提案する.これは,化学振動子のネットワークに生じる非線形ダイナミクスによって入力信号を非線形変換し,平易なアルゴリズムで高度な情報処理を実現するものである.本研究ではその技術基盤を構築し,時系列データの平滑化と文字識別という異なる処理を,単一システムで達成することを目指す.