研究課題
基盤研究(C)
線形応答理論は、微視的な理論手法としてさまざまな局面で研究を支えてきた。これに対して最近は光応答や電気伝導、熱電応答などにおいて高次の非線形応答について、トポロジカルな物理量であるベリー位相の寄与とともに活発に議論されて重要性が増している。このため本研究では、グリーン関数を用いた微視的な非線形応答という統一的な視点から以下の3点について研究を行う。① 光誘起電圧の非線形応答としての一般論の開拓とモデルハミルトニアンへの応用② キラル物質における非線形電気伝導の解析③ 磁場および温度勾配に比例した熱電応答におけるベリー曲率の寄与の解明