研究課題
基盤研究(C)
鉄系超伝導体1111系As・P固溶母物質RFeAs1-xPxO系(R=La,Pr,Nd)においては、構造相転移(電子ネマティック秩序)を伴う、あるいは伴わない、多彩な反強磁性状態が出現し、それらのスピン・軌道ゆらぎが高温超伝導機構に密接に関係している。本研究では、構造相転移を伴わない純粋な反強磁性状態の安定性、及び、その電子状態を、輸送現象、磁化、中性子散乱、光学反射率、角度分解光電子分光測定を駆使して解明する。この研究を通して、鉄系超伝導に対するスピンゆらぎの寄与を抽出し、本系の超伝導機構に関する新たな知見を得る。