研究課題
基盤研究(C)
二次元強磁性体CrGeTe3の強磁性転移温度は5 GPa程度の圧力で急激に増大し、9 GPaでは室温近くに達する。一方系の低圧領域における強磁性共鳴から得られた一軸性の異方性エネルギーの外挿は転移温度がちょうど増加し始める圧力でゼロになる。そこで本研究では、5 GPaを超える圧力が発生可能なダイアモンドアンビルセルと、申請者が開発した共鳴条件下での試料の温度上昇を検出する熱検出ESRとを組み合わせ、更にガスケット細孔内への電磁波のエバネッセント波を利用した高圧下多周波数ESR測定手法を確立し、異方性エネルギーの詳細な圧力変化測定を行う。これにより本系室温強磁性安定化の起源を明らかにする。