研究課題
基盤研究(C)
本研究は、液晶/溶媒混合系における秩序変数、すなわち液晶分子の配向異方性と濃度のゆらぎの相関を解明し、その学術的理解を深化させることを目的とする。溶媒種ごとに変化する濃度ゆらぎを通じて配向異方性のゆらぎを制御して液晶転移温度(配向異方性のゆらぎの発散点)を調節する方法を構築することを目指す。そのために、均一混合系内の配向異方性と濃度のゆらぎを誘電緩和測定と動的光散乱測定で検出して両者の相関を実験的に確立して、この相関の統計モデルを構築する。さらに、このモデルの解析から、液晶と溶媒の親和性がゆらぎに与える効果を定式化し、その結果に基づいて少量の溶媒添加で液晶転移温度を制御する方法を構築する。