研究課題/領域番号 |
23K03358
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14020:核融合学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
長尾 雅則 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (10512478)
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研究分担者 |
大野 直子 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (40512489)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 混合エントロピー / ハイエントロピー合金 / 銅酸化物超伝導体 / 核融合炉用超伝導線材 / 照射耐性 / ハイエントロピー化 / R-123銅酸化物超伝導体 / 中性子照射 / 核融合炉 / 針状単結晶(ウィスカー) |
研究開始時の研究の概要 |
核融合炉の実現には, 超伝導マグネットが必要であるが, 核融合反応において高速中性子が発生し, これが超伝導マグネットを劣化させてしまう. その中, ハイエントロピー合金と呼ばれる5種類以上の元素で構成された合金が中性子照射に耐性を有することがあきらかとなった. このコンセプトを液体窒素で冷却可能で運用コストが大幅に削減できるR-123超伝導体に導入し, その中性子照射耐性について調べる. そして, 核融合炉用の超伝導マグネットに用いることができる最適なR-123超伝導体の組成をあきらかにする.
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研究実績の概要 |
Rサイトの混合エントロピーを様々に変えたR-123銅酸化物超伝導体の針状単結晶(ウィスカー)を育成し, これらを原子炉に持ち込み中性子照射を行った. 現在, これらの試料の放射化レベルが低下するのを待っている状況である. これと並行して, 超高圧電子顕微鏡を用いて, 加速電圧1MVの電子線をR-123銅酸化物超伝導体ウィスカーに照射し, 格子像を観察したところ, Rサイトの混合エントロピーが高い試料において, アモルファス化が抑えられ, 照射耐性の向上が示唆される結果が得られた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究初年度の段階で, 試料への中性子照射を行うことができた. また, 加速電圧が高い電子線(1MV)を用いた模擬照射において, 混合エントロピーの高い試料で, 照射耐性の向上が示唆される結果が得られたことは, 本研究において大きな前進となった.
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今後の研究の推進方策 |
中性子照射を行った試料の放射化レベルが下がり次第, 超伝導特性を評価し, Rサイトの混合エントロピーと照射耐性の関係についてあきらかにする. また, 電子線(1MV)を用いた模擬照射の結果から, さらに高い混合エントロピーを有する試料の作製を進め, その照射耐性向上の可能性についてあきらかにする.
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