研究課題
基盤研究(C)
本提案では、カイラルなゲージ理論のダイナミクスを明らかにすることを目指す。これは今まではタンブリング仮説といったような憶測に基づく予想しかなく、数値シミュレーションでも不可能な目標であった。研究代表者は昨年超対称性を持つゲージ理論をアノマリー媒介機構で破ることで超対称性を持たないゲージ理論の厳密解を求める手法を提案した。これによって、南部陽一郎のノーベル賞理論であるカイラル対称性の破れや、磁気モノポールの凝縮によるクォークの閉じ込めについて解析的手法で示すことに成功した。ここではその手法をカイラルなゲージ理論に応用し、その対称性の破れや質量のないフェルミオンの存在について具体的に調べていく。