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エクサスケールプラズマ粒子計算による宇宙線電子・イオン衝撃波加速の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K03407
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
研究機関千葉大学

研究代表者

松本 洋介  千葉大学, 大学院理学研究院, 准教授 (20397475)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワードPICシミュレーション / 衝撃波粒子加速 / 大規模計算 / 高速電波バースト / ピックアップイオン加速 / 宇宙線加速 / プラズマ / 富岳
研究開始時の研究の概要

本研究の目的は、無衝突衝撃波における粒子加速についてプラズマ第一原理シミュレーションによって明らかにすることにある。より具体的には、
1. SNR(高マッハ数)衝撃波における電子加速の長時間発展を追うことで、電子注入問題の解決と共にDSAに至るまでを自己無撞着に示し、磁場構造や加速過程を明らかにする
2. 相対論的衝撃波の長時間発展を追うことで、高強度電磁波放射の長時間発展と、それに伴うイオン加速機構の可能性を明らかにする
3. 1,2両目的を達成するために、スーパーコンピューター「富岳」などのエクサスケール計算時代に適合するプラズマ粒子(PIC)コードの開発を行い、利用汎用性を高めたうえで公開する

研究実績の概要

本研究の目的は、無衝突衝撃波における粒子加速についてプラズマ第一原理シミュレーションによって明らかにすることにある。より具体的には、
1. SNR(高マッハ数)衝撃波における電子加速の長時間発展を追うことで、電子注入問題の解決と共にDSAに至るまでを自己無撞着に示し、磁場構造や加速過程を明らかにする
2. 相対論的衝撃波の長時間発展を追うことで、高強度電磁波放射の長時間発展と、それに伴うイオン加速機構の可能性を明らかにする
3. 1,2両目的を達成するために、スーパーコンピューター「富岳」などのエクサスケール計算時代に適合するプラズマ粒子(PIC)コードの開発を行い、利用汎用性を高めたうえで公開する
である。1については準垂直衝撃波の高マッハ数衝撃波の計算を実施し、反射電子の磁場角度の依存性について調査を行った。ワイベル不安定が起きない磁場配位のもとではBuneman不安定による加熱が高マッハ数衝撃波における電子の衝撃波面での鏡面反射に重要であることを示した。衝撃波のリフォーメーションに伴い相対論的電子がバースト的に上流に伝搬し、上流領域において波動を励起することが明らかになった。2については「富岳」を用いて相対論的衝撃波の大規模計算を行い、得られた電磁波放射の偏光特性を明らかにすることで高速電波バーストの観測特性が相対論的衝撃波のモデルで説明可能であることを示した。本成果については論文として公表した。3については実装が完了し、ユーザーとして利用しやすい形でコードの整備を行った。開発したコードは共同研究者に利用してもらい、太陽圏終端衝撃波を想定した斜め衝撃波を「富岳」を用いて長時間計算を行い、ピックアップイオン加速機構を明らかした。本成果は論文として投稿し、査読中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

コード開発は順調に行われ、共同研究者レベルで利用の促進が進んでいる。また、コードを用いた成果が得られている。特に、「富岳」を用いた相対論的衝撃波の研究ではPhysical Review Letters誌に掲載され、また、同じく「富岳」を用いたピックアップイオン加速の成果も論文に投稿し、リバイス中であるという状況である。高マッハ数衝撃波における電子の衝撃波統計加速への自己無同着な描像を明らかにする内容はまだ計算やデータ解析中である。

今後の研究の推進方策

高マッハ数準垂直衝撃波の研究を引き続き進め、電子注入問題を解決を目指す。
相対論的衝撃波の研究では、初年度では電磁波放射の内容に留まっていたが、今後は陽電子・電子・イオンの3成分系での粒子の運動、加速機構について明らかすることを目指して、引き続き「富岳」を用いた研究を推進する。
イオン加速については、多種イオンも含めた衝撃波の長時間計算を実施し、選択的なイオン加速機構の解明を目指す。
開発したコードはまだ共同研究者間での利用に留まっているため、コードの整備をさらに進め、より一般ユーザーが利用できるように整備を進める。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Linearly Polarized Coherent Emission from Relativistic Magnetized Ion-Electron Shocks2024

    • 著者名/発表者名
      Iwamoto Masanori、Matsumoto Yosuke、Amano Takanobu、Matsukiyo Shuichi、Hoshino Masahiro
    • 雑誌名

      Physical Review Letters

      巻: 132 号: 3 ページ: 035201-035201

    • DOI

      10.1103/physrevlett.132.035201

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Enhanced Magnetic Field Amplification by Ion-beam Weibel Instability in Weakly Magnetized Astrophysical Shocks2024

    • 著者名/発表者名
      Jikei Taiki、Amano Takanobu、Matsumoto Yosuke
    • 雑誌名

      The Astrophysical Journal

      巻: 961 号: 2 ページ: 157-157

    • DOI

      10.3847/1538-4357/ad1594

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 非相対論的高マッハ数斜め衝撃波における電子の反射2023

    • 著者名/発表者名
      松本洋介、天野孝伸
    • 学会等名
      日本地球惑星科学連合連合大会2023年大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Yosuke Matsumoto2023

    • 著者名/発表者名
      Plasma first-principle simulations for elucidating high-energy astrophysical phenomena in the exascale computing era
    • 学会等名
      34th IUPAP Conference on Computational Physics
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [備考] 「富岳」で高速電波バーストの再現に成功―宇宙最大の電波爆発の起源に迫る―

    • URL

      https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2024-02-05-2

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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