研究課題/領域番号 |
23K03446
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分16010:天文学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
森脇 可奈 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (60962321)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 観測的宇宙論 / 銀河形成 / 宇宙再電離 / 宇宙大規模構造 |
研究開始時の研究の概要 |
宇宙における銀河の大規模分布を詳細に測ることで、宇宙の進化やその構成要素について探ることができる。次世代の望遠鏡を用いた観測では、従来の観測以上に広領域・遠方の銀河探査が行われる。本研究では、宇宙論的シミュレーションや機械学習を用いてこうした観測によって得られる銀河種族の性質を予測する。本研究で得られる模擬データを用いて実際の観測データを統計的に解析することで、銀河の形成過程に加えてダークマターやダークエネルギーといった宇宙の構成要素の解明に迫ることができる。
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研究実績の概要 |
本年度は大きく分けて二つの研究成果が得られた。第一の研究では、今後の広領域銀河探査のターゲットとなる赤方偏移1から3におけるダークマターハローの性質と銀河の星形成率の関係について、それがパワースペクトルなどの統計量にどういった影響を与えるかを、宇宙論的流体シミュレーションを用いて調べた。星形成率を適切にモデリングすることは、将来得られる観測データから宇宙論的情報を引き出す際に重要となる。解析的に得られるハロー質量と星形成率の関係を用いた場合には、パワースペクトルに現れるスケール依存性を正確に捉えることができないことを明らかにした。これは、実際には短いタイムスケールでの星形成率の増減が完全にランダムで起こるのではなく、ハローの質量以外の性質がその増減に影響していることを示唆する。特に、輝線強度マッピングと呼ばれる観測手法を用いた場合に、解析的な星形成率モデルを用いて予測されるパワースペクトルと実際のパワースペクトルとの差が大きく見られた。 本年度はさらに、数値シミュレーションと解析的な銀河モデルを合わせることで、宇宙再電離期における銀河の模擬カタログを生成した。カタログは、さまざまな銀河モデルに対して生成した。これを用いて、将来のSKA望遠鏡などで観測される21cm線シグナルと銀河分布の相互パワースペクトルが赤方偏移とともにどのように変化するかを調べた。宇宙の温度・電離状態の変化に伴って相互パワースペクトルの符号が変化し、その転換が起きる赤方偏移が遠方銀河の性質を推定するにあたって重要なプローブとなることを明らかにした。また、転換赤方偏移の銀河モデルパラメータに対する依存性は小さいことがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では、シミュレーションと機械学習を用いて銀河の性質を予言することを目的としている。本年度は、シミュレーションを用いた観測予言について大幅に進めることができた。さらに、この予言に基づいて、将来の観測データから銀河の性質を推定する方法についても研究を進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、シミュレーションに加え、機械学習も組み合わせながら研究を進めていく。例えば、本年度の研究では、銀河の星形成率を適切に決めるためにはハロー質量以外のハローの性質も重要となる示唆が得られたが、どういったパラメータがどのように星形成率に関連しているかについて、機械学習の手法を適用して研究を進める。
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