研究課題/領域番号 |
23K03466
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分16010:天文学関連
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研究機関 | 北海学園大学 |
研究代表者 |
但木 謙一 北海学園大学, 工学部, 准教授 (30726435)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2027年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 銀河天文学 / 光学赤外線天文学 / 電波天文学 |
研究開始時の研究の概要 |
今から125億年前に相当する赤方偏移z=4-6の時代は、銀河における星形成活動が急速に高まっている時代である。しかしこの赤方偏移にある銀河の内部構造については未だ十分に理解されていない。本研究課題では赤方偏移z=4-6の時代における『一般的な銀河(重力レンズ効果によって増幅された天体も研究対象として含める)』をアルマ・ハッブル宇宙望遠鏡・ジェームズウェッブ宇宙望遠鏡などを用いて高空間分解能で観測を行う。これら多波長に渡る観測データを用いて、加速成長期にある銀河の内部構造の形成過程を明らかにし、多様な銀河形態の起源に迫る。
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研究実績の概要 |
本研究課題では今から125億年前に相当する赤方偏移z=4-6は、銀河における星形成活動が急速に高まっている時代に着目している。この時代における19個の『一般的な銀河』に対するアルマ望遠鏡を用いた高空間分解能観測が本研究課題の柱になっているが、今年度はアルマの大規模観測枠(ラージプログラム) で採択された計140時間にも及ぶ観測がおおむね完了し、1次解析(画像化など)についても終えることができた。
この観測プログラムは国際チームCRISTALの中で進めており、日本グループはダストの連続光放射と電離炭素輝線放射の空間分布を干渉計の直接的なデータ(ビジビリティ)から調べる研究を担当している。この解析についてもおおむね完了し、『一般的な銀河』におけるダストの連続光放射は『爆発的な星形成銀河』に比べて広がって分布していることが新たにわかり、銀河の円盤部を形成している最中であると考えられる。またハッブル宇宙望遠鏡によって観測した紫外線連続光放射もダストの連続光放射と同様に新たに生まれている星の領域を反映していると期待されているが、実際にはダストの連続光放射が若干広がっていることがわかった。観測的な原因としてはダストの温度勾配によって870umでの放射が見かけ上ひろがってしまったこと、物理的な原因としては銀河の中心部での星形成によってダストが外側に運ばれたことなどが考えられるが、これらの原因の切り分け・特定は今後の課題である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アルマ望遠鏡による観測もそのデータの解析ついても計画通りに進んでいるため、おおむね順調に進展していると評価できる。
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今後の研究の推進方策 |
解析についてはおおむね完了しているため、次年度はダストの連続光放射と電離炭素輝線放射について2本の査読論文として発表することを目標とする。並行して、アルマ望遠鏡を用いた複数周波数帯でのダストの連続光放射の観測・解析も行っていきたい。
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