研究課題
基盤研究(C)
「はやぶさ2」が探査を行った含水小惑星は,太陽系初期における水と有機物の進化の過程を保存する重要な天体である。そのため,含水小惑星リュウグウの帰還試料の分析は,太陽系創世期の物質進化の理解に寄与することが期待されている。しかしながら,含水小惑星試料の先行研究は極めて少なく、帰還試料の比較対象となる基礎データが不足しており、含水小惑星の形成史の全貌把握には大きな課題がある。本研究では、含水小惑星を起源とする「隕石物質」について、鉱物・有機物・水の反応に基づく指標を確立し、太陽系最初期段階での「水」を介した固体物質の進化の解明を目指す。