研究課題
基盤研究(C)
この 8 年間に、小惑星の偏光撮像観測において、45%(従来の最大値の1.5倍に相当)を超える極めて高い直線偏光度を示す小惑星が 4 天体発見された。小惑星の表層に、未解明の高い偏光度を生じるメカニズムがあることを示唆するが、これまでの知見だけでは定量的な解釈は難しい。本研究は、小惑星の表層で生じる偏光現象の素過程を調査するため、新規に開発する偏光測定装置で、粒子サイズと空隙構造に注目して隕石などの測定を行う。直線偏光度の増減に関与する素過程を特定・パラメータ化できれば、小惑星の表層状態の調査効率を大幅に向上でき、その形成・進化過程を追跡する研究が、飛躍的に進むと期待できる。