研究課題/領域番号 |
23K03497
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17020:大気水圏科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人防災科学技術研究所 |
研究代表者 |
下川 信也 国立研究開発法人防災科学技術研究所, 水・土砂防災研究部門, 契約研究員 (40360367)
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研究分担者 |
村上 智一 国立研究開発法人防災科学技術研究所, 水・土砂防災研究部門, 主任研究員 (80420371)
杉原 薫 筑波大学, 生命環境系, 教授 (90320275)
山田 吉彦 東海大学, 海洋学部, 教授 (90512616)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | サンゴ / 西表島 / 崎山湾・網取湾自然環境保全地域 / 種同定 / 白化 / 物理環境 / 台風 |
研究開始時の研究の概要 |
サンゴは、現在、世界中で絶滅の危機に瀕している。その保全のためには、サンゴ分布調査によるサンゴの種の同定と被度の正確な算出、波高・流速等の物理環境の精密な観測と高精度の数値実験に基づく、サンゴのモニタリングとその物理環境との関係の解明が必要であるが、研究はいまだ十分ではない。そこで、本研究では、上記の手法を総合的に活用し、西表島の崎山湾・網取湾自然環境保全地域において、サンゴと物理環境の関係を、2016年の大規模な白化からの回復過程におけるサンゴの種別の多様性の変化と台風等の海洋気象イベント等の時間的な環境勾配の影響に焦点をあて解明し、それらの成果の元に海洋環境保全政策への具体的な提言を行う。
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研究実績の概要 |
サンゴは,熱帯・亜熱帯の海の多様な沿岸海洋生態系を形成し,人間にも多様な恩恵をもたらしている.しかし,現在,琉球諸島をはじめ世界中で,絶滅の危機に瀕している.その保全のためには,サンゴ分布調査による(1)サンゴの種の同定と(2)被度の正確な算出及び(3)波高・流速等の物理環境の精密な観測とそれらを活用した(4)高精度の数値実験に基づく,サンゴのモニタリングとその物理環境との関係の解明が必要であるが,研究はいまだ十分ではない.そこで,本研究では,(1)-(4)の手法を総合的に活用し,国内唯一の海域の自然環境保全地域であり,多様な沿岸海洋生態系と物理環境を有する西表島の崎山湾・網取湾自然環境保全地域において,サンゴと物理環境の関係を,2016年の大規模な白化からの回復過程におけるサンゴの種別の多様性の変化を含め,また,台風等の海洋気象イベント等の時間的な環境勾配の影響にも焦点をあて,定量的に解明する. 今年度は,網取湾において,サンゴの生態分布調査,波高・流速・流向・水温等の物理観測を実施した.一部,取得したサンゴのコドラート写真から,サンゴの種同定を実施した. これらの結果,および,これまでの生態分布調査と物理観測の結果をもとに,網取湾の礁縁から礁斜面にいたる種同定に基づく水深3m~40mに見られる造礁サンゴ群集の被度・白化評価,及び,網取湾で瞬間最大風速54.1m/s を記録した2015 年台風15 号(T1515)を対象とした3 次元流動解析の結果を論文にまとめ,それらの論文は,それぞれ,土木学会論文集B3(海洋開発)誌,土木学会論文集B2(海岸工学)誌に掲載された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
観測地である西表島への夏季の台風襲来のため,現地での調査・観測がやや遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
次年度は,今年度に引き続き,網取湾において,サンゴの生態分布調査,波高・流速・流向・水温等の物理観測を実施すると共に,取得したサンゴのコドラート写真から,サンゴの種同定の解析も実施する予定である.
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