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全球気象予報に対する海洋上空観測インパクト定量化の試み

研究課題

研究課題/領域番号 23K03502
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分17020:大気水圏科学関連
研究機関国立研究開発法人海洋研究開発機構

研究代表者

山崎 哲  国立研究開発法人海洋研究開発機構, 付加価値情報創生部門(アプリケーションラボ), 研究員 (20633887)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワード再解析 / アンサンブルデータ同化 / 予報感度解析 / 観測システム実験 / データ同化 / 全球観測 / アンサンブル / 気象予報
研究開始時の研究の概要

本研究では,データ同化をする際に特定の観測をオン・オフする実験(観測システム実験,OSE)によって,解析値に取り込まれる海洋上空観測の分布を改変し,予報精度における海洋上空観測のインパクトを定量化する.研究代表者が自身で開発・運用している全球大気データ同化システムを用いて,現実の全球観測データから海洋上空観測を取り除き(オフし),予報精度への寄与を定量化する.さらに,いくつかの海域に分けた上空観測を取り除いて(オフして),海域ごとの観測の寄与を分解し,どの海域での観測が,どの領域の気象予報に重要であるかを定量化する.

研究実績の概要

本研究の目的は,気象予報への相対寄与を定量化し,どの海域での観測がどこの気象予報にインパクトを持つかを定量化することである,そのために研究代表者が自身で開発・運用しているアンサンブル全球大気データ同化システムを用いて,観測インパクトを診断できるEFSO値の分析と,データ同化をする際に特定の観測をオン・オフする実験(観測システム実験,OSE)を行う.今年度はEFSO値の分析に注力した.
アンサンブル全球大気データ同化システムと,それを使って作成される再解析データALERAを使って,海洋上の観測のインパクトを評価した.ALERAのデータを過去15年程度に長期化し,データを整理してアーカイブした.長期の再解析データの統計からALERAでの解析精度や観測システムの変遷を明らかにできた.
洋上でのラジオゾンデ観測についての観測システム実験を行い,観測インパクトの伝播や蓄積についての初期調査を行った.2つの実験を行ったことで,本研究課題での観測システム実験の方針について課題やポイントを整理できた.
ALERAで出力される,個々の観測が全球予報をどの程度改善するかを定量的に占めすことのできるEFSO (観測に対しての予報感度)値を使って,洋上観測と地上観測の寄与を定量化できた.
観測研究者との議論を通じて,観測について,高度別に分けた寄与を分離するよりも,現場観測か,航空機観測か,衛星観測かといった観測種別ごとに寄与を分離する方が,観測システム設計に必要な知見となり得ることが判明した.
データ同化・機械学習の専門家との共同研究を行ったことで,本課題で用いているEFSO手法に,機械学習やデータ同化の新しいテクニックが応用できる可能性を見出した.この成果から,観測インパクトを定量化するためのEFSO手法について新しい知見を得ることができた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

長期のALERAデータでの解析値と,EFSO値や観測の統計から,全球観測システムの変遷と観測インパクトの変化についてこれまでにない知見が得られてきた.また,実施した観測システム実験から,当初の研究計画として,計画初年度に実施予定であった大規模な観測システム実験を計画後半に実施し,まずALERAデータでの長期統計の分析を優先すべきであることが判明した.

今後の研究の推進方策

計画初期に,ALERAのEFSO値の長期統計を行い,洋上観測と地上観測の相対寄与について考察する.さらに,海盆や大陸地域を詳細に分け,観測種別に分離したEFSO値を吟味する.ここで得られた結果について,なるべく少ない実験回数で効率的な観測システム実験を行う方針に変更する.EFSO値と観測システム実験の結果を,他の長期再解析データをいくつか使って丁寧に比較していくことで,洋上気象観測のインパクトの評価を行う.

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Machine Learning Enables Real‐Time Proactive Quality Control: A Proof‐Of‐Concept Study2024

    • 著者名/発表者名
      Honda T.、Yamazaki A.
    • 雑誌名

      Geophysical Research Letters

      巻: 51 号: 6

    • DOI

      10.1029/2023gl107938

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Reservoir computingを用いた観測インパクト推定2023

    • 著者名/発表者名
      本田匠,山崎哲
    • 学会等名
      日本気象学会2023年度秋季大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 大気海洋結合モデル(CFES)への新しい積雲対流スキームの導入2023

    • 著者名/発表者名
      尾形友道、馬場雄也、山崎哲、野中正見
    • 学会等名
      日本海洋学会2023年度秋季大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [備考] ALERA

    • URL

      https://www.jamstec.go.jp/alera/alera.html

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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