研究課題
基盤研究(C)
山地に貯留されている水資源(山体水資源)の水質は、持続的な水利用や災害時の水源確保に関わる重要な要素である。近年の研究により、表層崩壊をトリガーとする河川水質の低下リスクが指摘されている。本研究では、過去に豪雨・地震により土砂災害が発生した日本国内の山地流域群を対象として、地形解析、水質分析、混合解析のアプローチで、表層崩壊をトリガーとする河川水質変化の実態を解明する。さらに、表層崩壊の発生に伴う山体水資源の汚染リスクの評価手法の確立に挑戦する。最終的に、複雑な地質条件を有し土砂災害の脅威に広く曝されている我が国における、山体水資源の質的維持に資する情報を抽出することを試みる。