研究課題
基盤研究(C)
ヒマラヤ山脈とチベット高原の隆起は,新生代後半における地球表層流体圏の環境を大きく変え,地球全体の寒冷化や南アジアモンスーンの発達を招いた.しかし,南アジアモンスーンに最も大きな影響を与えているチベット高原南部におけるテクトニクスと環境変化の関連については,裏付けや検証が不十分である.そこでこの研究では,チベット高原南縁に分布するインダスモラッセにおいて,古土壌から古気候の長期的変化を解読し,この地域の標高変化史・隆起史を解明する.更に,インド洋のインダスファンから読み取った古風化強度の変動と比較し,ヒマラヤ山脈・チベット高原の隆起がモンスーン形成に寄与した役割を解明する.