研究課題/領域番号 |
23K03575
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
森本 卓也 島根大学, 学術研究院理工学系, 准教授 (30451660)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | モーフィング / 逆設計 / 熱弾性 / シート |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では 2D平面シートが温度応答によってターゲットとする 3D 曲面形状へと時間履歴を伴って変形する4Dモーフィング技術を開発する.この実現のためには「 2D 平面シートにどのような印刷パターンと切り込みのパターンを形成し,どのような温度時間履歴を与えればよいのか?」という逆問題を解く必要があり,有限要素解析で生成するデータセットによるディープラーニングを通して求解する.ピクセル化した2Dシート内の情報(材料と構造)とその時空間発展をボクセル化した情報(変形場の時間履歴)を埋め込んだバイナリデータを表現学習に用いることで,4Dモーフィングの逆設計フレームワークを構築する.
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研究実績の概要 |
本研究の最終目標は,2D平面シートが温度応答によってターゲットとする3D曲面形状へと時間的に変形する4Dモーフィング技術を開発することである.そのために,有限要素解析で生成された学習データセットを用いたディープラーニングにより,より一般性のある複雑な4Dモーフィングの逆問題を解き,汎化能力の高いモーフィングの逆設計フレームワークを構築することを目指す.本年度では,温度応答を受けて面外変形を誘起するもっとも単純なピクセルシートの逆設計フレームワークの構築と検証を行い,ベンチマーク問題を提案した.具体的には,熱膨脹係数が異なる2種類の材料を貼り合わせたコンポジットシートが,一様温度場のもとで面外変形を誘起するモーフィングの逆設計フレームワークを構築した.有限要素解析によってピクセルパターンと曲率の関係を系統的なシミュレーションにより,データを生成した.その後,潜在変数に対して教師ありオートエンコーダに初期の3×3と5×5のピクセルパターンとそれに対応する3次元曲面の変位場を学習させ,ターゲットとする曲面を実現する熱膨張係数のピクセルパターンの配置を学習領域外のデータに対しても逆設計できることを確認した.さらに,精度検証の結果,92%の再構成精度を得ることができた.今後は,ターゲット曲面の自由度を高めるために,ピクセル数のより大きなパターンでの逆設計を検証する必要がある.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の計画どおり,ベンチマークとなる3×3と5×5のピクセルシートの逆設計フレームワークを構築することができた.また,再構成精度も90%以上で得られることが確認された.
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今後の研究の推進方策 |
本年度で構築したベンチマーク問題から,ピクセル数が大きくなった場合でも高い再構成精度が得られるかどうかを検証し,ターゲット曲面形状の自由度を高めたケースへとスケールアップする.
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