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振動環境下における非接触膜厚測定

研究課題

研究課題/領域番号 23K03620
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分18020:加工学および生産工学関連
研究機関長崎大学

研究代表者

大坪 樹  長崎大学, 工学研究科, 助教 (30755088)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
キーワード非接触膜厚測定 / 渦電流式変位計 / 非点収差法 / 塗装 / インライン / レーザ変位計
研究開始時の研究の概要

製品の防腐・防錆・防水性を確保するため塗装が施され,その塗膜の厚さが製品性能を大きく左右する.しかし塗装膜厚を均一にすることは難しい.製造現場において塗装後すぐに非膜厚測定できる装置がないため,必要以上に塗料を塗布することで,製品性能を確保しているのが現状である.塗装直後に膜厚を測定することができれば,膜厚が不足している部分のみを修正塗装することが可能となるため,使用する塗料を削減することができ,製造コスト削減のみならず大気汚染物質の削減につながる.そこで本研究では,製造現場で塗装膜厚を測定するために非接触かつ環境振動の影響を受けない膜厚測定装置を開発する.

研究実績の概要

大気汚染の原因物質である揮発性有機化合物の排出量の約4割が塗装に由来するものであ る.すなわち塗料の使用量削減は大気汚染対策として大きな意義を持つ.産業界においては, 製品の防腐・防錆・防水性を確保するため塗装が施されるが,塗装膜厚を均一にすることは難しく,膜厚測定により品質管理が必要である.しかし,非破壊かつインラインで膜厚測定できる測定器がないため,必要以上の厚さに塗装することで不良を回避しているのが現状である.インライン膜厚測定では,ウェット面が測定対象面になるため非接触式膜厚測定器が必須である.本研究課題では,金属板上の塗装膜を非接触で測定可能な測定器の開発を目的としている.本研究では2種類の非接触変位計を組み合わせ非接触で塗装膜厚を測定できる方法を提案した.具体的には,渦電流式変位計を用いて,膜厚測定器と金属素地との距離を測定する.次にレーザ変位計を用いて膜厚測定器と塗装表面との距離を測定する.渦電流式変位計の測定値からレーザ変位計の測定値の差分は膜厚となる.このとき2つ変位計が同一点を同時測定した場合,2つの変位計に含まれる振動誤差や運動誤差は同量となる.したがって,2つの変位計の差分値は,運動誤差,振動誤差が除去された膜厚のみとなる.すなわち提案手法により,環境振動や測定器や被測定物の運動誤差の影響を受けずインラインでも安定して非接触膜厚測定を行うことができる.
2023年度では,渦電流式変位計を組み込んだ非点収差変位計測光学系を光線追跡シミュレーションにより設計した.さらに光学定盤上にて実際に渦電流式変位計と非点収差式変位計計測光学系による非接触で膜厚を測定できることを確認した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の研究計画の通り進展している.渦電流式変位計を組み込んだ非点収差式変位計測光学系を光線追跡シミュレーションを用いて設計し,光学定盤にて実際に光学系を構築し,提案手法により非接触で膜厚測定が可能であることを確認した.現在は,光学定盤における実験結果をもとにさらに小型な非接触膜厚測定器の設計を行っている.

今後の研究の推進方策

2023年度の研究で,渦電流式変位計と非点収差式変位計計測光学系を組み合わせることで,非接触にて金属板上に塗装膜厚を測定できることを確認した.しかし,光学上盤上で構築した光学系は,光学調整のし易さを優先したため,光学系のサイズが大きくなっている.2024年度は,まず光学系の小型化を実施する.また使用する光学部品やセンササイズを固定する治具の小型化にも取り組み,非接触膜厚測定器を試作する.

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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