研究課題
基盤研究(C)
パワーデバイス用ウエーハには絶縁破壊電界がSiより10倍高いSiCの利用が始まっている.しかし,この材料は高硬度かつ高い化学的安定性を有することから難加工材として知られている.従来研究において,遊離砥粒方式によるスライシング法の高能率・高精度化を目指して,ダイヤモンド砥粒を懸濁したスラリーと樹脂コーティングワイヤを用い,加工部での砥粒の転がりを制限することによって,延性モード加工が可能であることを見出してきた.そこで,本申請課題では,マルチワイヤソーによるSiCの延性モードスライシングにおいて,加工部をSiO2に改質する酸化援用加工の実用化への可能性を実験的に解明することを目的としている.