研究課題/領域番号 |
23K03658
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
田中 洋介 京都工芸繊維大学, 機械工学系, 准教授 (80509521)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 位相回復ホログラフィ / マイクロチャネル / 液滴体積測定 / ナノリットル液滴体積計測 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、位相回復ホログラフィによるマイクロチャネル内ナノリットル液滴体積計測法の開発を行う。従来法より迅速にウィルス判定が可能なデジタルPCR(PCR:ポリメラーゼ連鎖反応)のチャネル内で生成される直径100 µm程度のナノリットルの液滴体積のばらつきが判定精度に大きく影響している。現状は2次元画像で得られた液滴直径でチャネル形状や液滴生成条件の決定がおこなわれている。そこで、本手法得られた位相差分布から3次元形状を再構成することでナノリットルの体積測定を実現する。
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研究実績の概要 |
年内の機材導入計画に基づき、シリンジポンプを5月中旬に発注し、6月上旬に納品されました。同時にマクロチャネルの設計を進め、6月と7月には数値計算による形状決定を行い、9月にはマイクロチャネルが完成しました。数値計算にはOpenFOAMの流体ソルバーを使用し、VOF(Volume Of Fluid)法を用いて様々なマイクロチャネル形状に対して流量を変えながら微粒化条件を探査しました。その結果得られた条件を基に、マイクロチャネルの最適な形状を決定しました。 さらに、微粒化した液滴の形状をフレネル回折式に基づく光学モデルを用いてホログラムパターンを生成し、位相回復ホログラフィにより液滴体積測定の精度評価を行いました。ホログラムの再生処理には、GPU(Graphics Processing Unit)を使用したSBC(Single-Board Computer)によるオンライン観測システムを構築しました。 また、トレーサー粒子を分散させることで、マイクロチャネルと液滴内部の流動を同時に計測するために必要な数密度を明らかにするため、数値的な検証を行った。 これらの成果については、8月の国内シンポジウム、11月の国際会議、そして23年度3月の国内研究会で招待講演として発表しました。また、23年度3月にはマイクロチャネル内の形状測定に関する数値検証結果を発表し、議論を行いました。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通りにマイクロチャネルの観測システム立ち上げと数値検証が完了し,並行してGPU並列計算によるオンライン測定の準備が整ったため.
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今後の研究の推進方策 |
形状が既知の光学ボールレンズを用いて体積測定精度の実証実験を行う。さらに、マイクロチャネル内で微粒化する液滴の体積測定を実施する。加えて、トレーサー粒子を分散させることで、マイクロチャネルと液滴内部の流動を同時に計測する観測準備を始める。
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