研究課題
基盤研究(C)
融点以上の金属は液体状態にあるが,一定以上の濃度の酸化雰囲気中にさらされると,多くの金属で表面に酸化被膜が形成される.通常,酸化物の融点は金属のそれよりも高く,表面の被膜は固体で,その厚さは数十nm程度と極めて薄い.このような膜の形成は表面の力学的特性を大きく変化させる.本研究では,円形ノズルの下端に金属液滴を懸垂させ,その形状を精密に測定することによって,液体金属液滴の表面に形成される酸化被膜の異方的な応力状態を測定するとともに,詳細な表面観察を行うことで,今まで未知であった酸化環境下における液体金属の表面物性の変化を明らかにする.