研究課題
基盤研究(C)
これまで,ナノ構造化により熱伝導性能が向上・発現することから,多様なナノ構造化材料が生成されている.そこで,そうしたナノ構造化材料のうちの1つである,ナノ多結晶中にさらに微小サイズのナノ結晶が埋め込まれた,複合ナノ構造化材料の熱伝導率を支配する構造因子を定量的に明らかにすることを目指す.具体的な方法として,フォノン輸送シミュレーションおよび粒子輸送理論を用いて個別の構造の支配因子を明らかにし,その後にそれらの統合を行う.これにより,ナノ多結晶粒径や埋め込み結晶数などの構造を決定する量が変わるたびに,測定や計算などの高コストな手法によって熱伝導率を逐一評価しなければならない現状から脱却する.