研究課題/領域番号 |
23K03717
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
海野 徳幸 東京理科大学, 先進工学部電子システム工学科, 准教授 (70721356)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 沸騰冷却 / サブクールプール沸騰 / 減圧環境 / 気泡微細化沸騰 / 振動 / 沸騰音 |
研究開始時の研究の概要 |
次世代電子機器は、高性能化・小型化と同時に発熱密度がますます高くなり、冷却が難しくなることが予測されている。従来の空冷・水冷方式では冷却のための電力がたくさん必要となる。そこで、冷却性能を高めつつ、冷却時電力の省エネ化が期待できる沸騰冷却に注目する。特に、気泡微細化沸騰(Microbubble emission boiling, MEB)は従来の限界熱流束を大きく超える性能が得られる。しかし、MEBを実用化するには沸騰音や振動を抑制・制御する必要がある。本研究では、次世代電子機器の冷却デバイスに想定される環境において、MEB遷移後の沸騰音と振動に関する挙動を解明することを目指す。
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研究実績の概要 |
次世代電子機器はその高性能化及び小型化に伴い発熱密度が増加している。高発熱な電子機器の故障を防ぐため、従来の空冷・水冷技術に変わって冷却性能のより高い沸騰冷却技術が注目されている。さらに、通常の沸騰冷却限界を超える高発熱負荷の冷却が可能な気泡微細化沸騰(MEB)技術がある。実使用環境条件下で安定してMEBを起こすにはその発現機構を学術的に理解する必要があるが、詳細は未だ明らかではない。特に、減圧環境下におけるMEB遷移条件についての知見やその伝熱特性については理解が進んでいない。そこで本研究では、大気圧下MEBと減圧下MEBの沸騰挙動の違いを解析することで、MEB発現機構の解明につなげることを目的とする。さらに、将来的にMEBを実用化するには沸騰音や振動を抑制・制御する必要がある。ゆえに、次世代電子機器の冷却デバイスに想定される環境において、MEB遷移後の沸騰音と振動に関する挙動を明らかにすることも目指している。 実施期間初年度にあたる2023年度は、最初に減圧下サブクールプール沸騰装置の設計製作に取り組んだ。将来の実用化も見据え、狭隘空間内の沸騰現象を理解するために容積の小さな装置を製作した。製作完了後、作動液に純水を使って、系圧力を変化させながらそれぞれの環境下におけるMEB遷移前後の沸騰挙動を計測した。特に、振動センサーを使った計測により、系圧力を変化させながら沸騰時の振動パターンを計測することに成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究に不可欠な減圧下サブクールプール沸騰装置及び計測系を設計製作でき、当初予定通りのデータを取得することができた。
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今後の研究の推進方策 |
取得したデータの解析を引き続き進めながら、系圧力がMEB挙動に与える影響についての詳細を調べていく。
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