研究課題/領域番号 |
23K03729
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20010:機械力学およびメカトロニクス関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
中村 幸紀 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 講師 (90574012)
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研究分担者 |
高岩 昌弘 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (60243490)
橋本 誠司 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (30331987)
平田 健太郎 岡山大学, 環境生命自然科学学域, 教授 (00293902)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 外乱推定 / 通信遅延 / 制御器調整 / 外乱 / 推定 / 包括的制御 |
研究開始時の研究の概要 |
空気圧アクチュエータの制御では,流量の変動が外乱となり,また同外乱の特性は対象とする空気圧駆動系に応じて変化する.そこで本研究では,制御対象に起因する外乱に対して,その抑制手法を明らかにする.まず,同外乱の生成や特性変化の要因を明らかにする.つぎに,外乱の生成機構を考慮した外乱推定の手法を示し,推定量に基づいて制御入力を決定する包括的制御器の設計方法を確立する.最後に,空気圧駆動系を用いた実機実験を行う.空気圧アクチュエータの応答の速さや再現性を評価し,本手法の有効性を検証する.
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研究実績の概要 |
令和5年度では,まず外乱の発生モデルを検討した.その際,モデル化が困難な不確定要素に対してガウス過程回帰を用いた外乱の推定手法を開発した.本研究では,センサ情報が共用の通信路を介して送信される制御系を対象としているため,通信の利用状況に応じて信号の通信遅延が変動する.このため,上記の推定手法は通信遅延を補償した手法である.予備実験としてメカトロ機器の状態推定に関する実機検証を実施した.実験結果より,提案手法を用いることで通信遅延が発生する環境下においても推定精度が改善されることを確認した.本成果を自動制御連合講演会にて発表した.さらに,外乱の有無を示すパラメータを推定することで,外乱の検知精度が改善することも確認し,電気学会スマートシステムと制御技術シンポジウムにて発表した.つぎに,本研究で対象とする空気圧アクチュエータとして空気ばねに焦点をあて,同ばねを用いた空圧式除振台の制御系を検討した.ここでは床振動による外乱の影響を抑えるため,除振帯域を拡張する手法を用いた.同手法を用いたとき,床振動に加えて,圧縮空気圧の変動により生じる外乱の影響も抑制されることをシミュレーションにより明らかにした.最後に,包括的制御系における制御器の調整に取り組んだ.特に,制御系の周波数特性の自由度を高めるため,非整数次制御器の調整方法を提案した.本手法は,データ駆動型アプローチの一つであるFictitious Reference Iterative Tuningにより調整を行う.それにより,モデルやパラメータが未知な場合に対して,1組の入出力データのみで制御器調整を行うため,調整に要する実験回数を削減できるという特徴がある.本手法により非整数次制御器を調整することで目標値追従特性が改善されることを示した.これらの成果を自動制御連合講演会にて発表した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度はセンサ情報の通信遅延時間を考慮した外乱の推定手法を開発した.本手法の有効性を示すため,無線通信を用いた実験環境を構築し,実機検証を実施している.また,空圧式除振台への外乱である,床の振動や圧縮空気圧の圧力変動に対する抑制手法を検討した.さらに制御器の調整方法も提案し,目標とする制御系の実装に必要な準備を進めており,これらの成果は学会で発表されている.以上の理由から本研究はおおむね順調に進展していると判断した.
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度では,空圧式除振台の外乱抑制手法および非整数次制御器の調整方法について,その有効性をシミュレーションにより検討した.令和6年度では,これらの手法の性能評価を実機実験により行うため,実験装置の環境整備や製作を行う予定である.また推定外乱を用いた包括的制御系の設計を検討していく.
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