研究課題/領域番号 |
23K03736
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20010:機械力学およびメカトロニクス関連
|
研究機関 | 大同大学 |
研究代表者 |
大澤 文明 大同大学, 工学部, 教授 (50410618)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2025年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | リニアモータ / 多自由度 / 三相インバータ / 電磁アクチュエータ / 平面駆動 / 可動子界磁 / 三相インバータ駆動 |
研究開始時の研究の概要 |
複数の自由度の動きを1台のモータでダイレクトドライブできる多自由度アクチュエータの実用化が産業応用分野で期待されている。本研究はXY平面内の直交する2軸方向の並進駆動に加えて、Z軸まわりの回転、浮上力によるZ軸並進およびXY軸まわりの回転を制御可能な6自由度平面電磁アクチュエータを提案し、固定子および可動子界磁電流の制御手法を考案する。実用化と適用分野拡大を考慮して三相インバータ構成の適用を検討する
|
研究実績の概要 |
本研究ではリニアモータを幅広い産業分野に応用するために,三相インバータを用いて駆動可能な多自由度平面電磁アクチュエータを提案し,その制御方法を示すことを目的としている.本年度は平面2自由度駆動とZ軸360°連続回転の3自由度同時駆動を実現する可動子構造および電流制御方法を3次元磁場解析により検証した.はじめに,永久磁石を界磁磁極とする可動子を対象とし,直交2軸の移動磁界にZ軸の回転磁界を重畳した回転・並進移動磁界を用いて3自由度同時駆動の可能性と課題を示した.つぎに,永久磁石とは異なり,磁界の大きさや向き,磁極位置を自由に調節できるように界磁鉄心にコイルを巻いた可動子構造を設計した.可動子の界磁電流により磁極軸を任意方向に調節することにより,回転運転時においても固定子と可動子の対向する磁極の相対位置を保持できることを確認した.そして,固定子・可動子コイルの通電条件と直交する2軸の推力およびZ軸の回転力から3自由度同時駆動の可能性を検証した.可動子に作用する力成分から動作軌道をシミュレーションした結果,可動子は固定子の磁極中心に向かって移動し,可動子磁極軸の方向によってその軌道が異なることが分かった.また,通電時における電機子鎖交磁束量から固定子の直交する2軸コイルと可動子コイル間のインダクタンス特性を算出した.これより,直交2軸コイルは可動ヨークを介して磁気干渉があることが分かった.解析により求めたインダクタンスをもとに各コイルに通電する電流と電磁力の関係を表した数式モデルを示した.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度は3自由度同時駆動を実現する移動磁界の検討と可動子構造を設計することであったが,おおよそ予想通り結果が得られた.また,当初の計画にはない,電流と電磁力の関係を表す数学モデルを示すことができた.本年度の研究達成度は当初の計画通りおおむね順調であった
|
今後の研究の推進方策 |
今年度の研究成果に基づき,電流と電磁力の関係を表す数学モデルの妥当性を検証する.また,固定子と可動子の対向する磁極位置が鉛直方向の電磁力およびXY軸のモーメントに与える影響を評価し,各軸にモーメントを発生させる界磁電流の制御方法を検討する予定である.
|