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成群時の規模や配置が魚群行動の流体学的機能性に与える影響の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K03754
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分20010:機械力学およびメカトロニクス関連
研究機関近畿大学

研究代表者

鳥澤 眞介  近畿大学, 農学部, 講師 (80399097)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
キーワードバイオメカニクス / 魚群行動 / PTV(流体可視化計測)解析 / CFD(数値流体力学)解析 / エネルギーコスト
研究開始時の研究の概要

魚群全体の移動エネルギーを定量化し,個体で移動するよりはるかに移動コストが低減できることを明かにする。また魚群規模や群構成個体の空間的位置で異なり,尾鰭から吐出される渦の形成機構に依存し,種や成長ステージによって異なるなど魚類が群として移動する意義を独自性の高い観点から明かにする。群形成による移動エネルギー利得,遊泳時移動コスト,移動速度と移動距離の利得が単一個体よりどの程度有利となり,魚群の規模によりどのような差がでるのか明らかにする。本研究では,これを足掛かりに種ごとに魚群の移動の適値と限界,群規模の極限や最適値,群の立体構造の必然性や最適性について,物理的側面の説明と解釈を可能とする。

研究実績の概要

本研究では,魚類が群れを形成する意味を物理的側面からアプローチすることにより,その本質的意義の解明を目指す。背景となる力学的論理基盤から群を形成したことによる移動エネルギーコストの利得が単一個体よりどの程度のアドバンテージとなり,魚群の規模によりどのような差がでるのか明らかにすることを試みた。
PTV(流体可視化計測)実験では,マアジを対象種として3-5尾で形成される魚群を回流水槽で巡航遊泳させるケースと実際のマアジと翼形状の魚体模型を用いて魚群のように遊泳させるケースについて,魚体後流域の流況可視化実験を2 種類のレーザー光源と高速カメラを用いて実施した。当該実験で撮影した画像から流況を明かにするために,魚体後流域の流速ベクトルや渦度分布の解析および圧力分布の算定を行った。
CFD(数値流体力学)解析実験では,ビワマスを対象種としてデジタルビデオカメラで撮影した遊泳運動から魚体の遊泳運動関数を算定した後,魚群を形成する3-5個体の魚体モデルに遊泳運動を与えて群泳を再現し,数値流体力学解析により魚体モデルに作用する圧力とその分布を算出することで流体力学的効果を求めた。個体間の距離を全長の0.4 倍から2.0 倍まで変化させながら様々な配置で3 個体の魚群を形成させた結果,単体で遊泳した場合と推進効率が変わらない配置と推進効率が10%程度向上する配置があることが分かった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

概ね実験は順調に進展しているが,解析では想定よりやや遅れている部分もあるため,
総合解析をまとめのパートにまわして進めるように心がけたい。

今後の研究の推進方策

概ね順調に実験は進展しているが,解析のパートではやや遅れている部分もあるため,
総合解析をまとめのパートにまわして進めるように心がけたい。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 3件)

  • [雑誌論文] Drafting behaviors in fish induced by a local pressure drop around a hydrofoil model,2024

    • 著者名/発表者名
      Go Eguchi, Tsutomu Takagi, Shinsuke Torisawa and Kohsei Takehara
    • 雑誌名

      Journal of Theoretical Biology

      巻: -

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Method for obtaining reliable R-waves in fish electrocardiograms by utilizing conductivity of seawater2023

    • 著者名/発表者名
      Watanabe Natsuki、Torisawa Shinsuke、Mitsunaga Yasushi、Arima Masakazu、Miyahara Kazutaka、Saiki Tsunemasa
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 13 号: 1 ページ: 20994-20994

    • DOI

      10.1038/s41598-023-48262-7

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Fish balances flow resistance and high pressure in stagnation area.2023

    • 著者名/発表者名
      Go Eguchi, Shinsuke Torisawa, Kohsei Takehara and Tsutomu Takagi
    • 雑誌名

      JOURNAL OF AERO AQUA BIO-MECHANISMS (JABMECH)

      巻: 10 ページ: 1-8

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] Three-dimensional monitoring of spawning behavior of skipjack tuna Katsuwonus pelamis using multi-stereo-image measurement2024

    • 著者名/発表者名
      Hiroto Yamamoto, Akira Sasaki, Tomoki Kanna, Yasushi Mitsunaga and Shinsuke Torisawa
    • 学会等名
      The 8th international Biologging Science Symposium
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] How does the number of tankmates influence the activity level and spatial use of whale shark? A biologging study at Okinawa Churaumi Aquarium2024

    • 著者名/発表者名
      Tomoki Kanna, Eundeok Byun, Sayaka Takahashi, Kiyomi Murakumo, Atsushi Yamashiro, Rui Matsumoto, Shinsuke Torisawa and Yasushi Mitsunaga
    • 学会等名
      The 8th international Biologging Science Symposium
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 自然保護区域に生息するゴギと移入されたアマゴの流程に沿った分布2023

    • 著者名/発表者名
      佐々木 悠人・亀甲 武志・鳥澤 眞介・光永 靖
    • 学会等名
      2023年度日本魚類学会年会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Longitudinal distribution patterns of Gogi charr (Salvelinus leucomaenis imbrius) near the southern limit of the distribution and the introduced Amago salmon (Oncorhynchus masou ishikawae) in Saijo River, west Honshu, Japan,2023

    • 著者名/発表者名
      Yuto Sasaki, Takeshi Kikko, Shinsuke Torisawa, Yasushi Mitsunaga
    • 学会等名
      World Charr Symposium 2023,
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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