研究課題/領域番号 |
23K03774
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
濱口 雅史 島根大学, 学術研究院理工学系, 准教授 (30273329)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 操作特性 / ストレス評価 / 脳波解析 / ニューラルネットワーク / 嗜好性 |
研究開始時の研究の概要 |
人が機器を操作する際,操作性に違和感があるとストレスを感じ,作業効率が低下する.また,好みの操作性は人ごとに異なる.脳波などの生体信号を利用することにより,ストレスを定量的に評価することができるが,生体信号を直接利用するのではなく,機器に入力する操作波形からストレスを推定するストレス評価モデルが構築できれば,生体信号の測定装置が不要となるので,非常に有用となる. 本研究では,機器に入力する操作波形から,操作性に起因するストレスを定量的に推定し,推定したストレス値を用いて,使用者の好みに即した操作性が得られるようにAI(ニューラルネットワーク)を用いて自動調整する.
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研究実績の概要 |
頭部に電極を取り付けて脳波を計測するが,どの測定点がストレスと強い相関があるかを調べた.文献調査と予備実験によって,候補となる測定点5カ所を選定した.被験者には,ジョイスティックコントローラによって全方向移動ロボットを操縦してもらった.走行経路は,曲がり角のある狭い一本道とした.操作性に関係するパラメータ値を様々に変えて被験者にロボットを操縦してもらい,ロボットの動作が遅いを「1」,丁度よいを「4」,速いを「7」とする7段階で操作性を評価してもらった.評価値が「4」から離れるほど被験者を大きなストレスを感じていたことになるので,ストレス度を「操作性評価-4」の絶対値として定義した.5カ所の測定点における脳波のベータ波帯域(14~30Hz)のパワースペクトルと,信号の複雑度を示すサンプルエントロピーをそれぞれ算出し,これらの値とストレス度の間の相関を調べた.なお,ベータ波は覚醒状態や集中時,緊張時に出ている脳波である.その結果,ベータ波帯域のパワースペクトルよりもサンプルエントロピーの方が高い相関を示していることがわかった.これにより,今後は脳波のサンプルエントロピーを用いて解析すれば良いことが判明した. 現時点では,まだ被験者数が少ないため,被験者数を増やし,ストレス度と高い相関を有する脳波の測定点の絞り込みを行う.2~3カ所の測定点での脳波からストレス度を評価することできれば,脳波の時系列データからストレス度を推定するモデルの精度を高めることができると考える.ストレス度を推定するモデルの構築には,ニューラルネットワーク(NN)を用い,実験データを与えて学習させることにより,高精度のストレス推定モデルを得ることができると考える.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の研究目的は,「脳波解析によってストレス値を定量的に評価する方法を確立する」であった.研究実績の概要で記した通り,脳波のサンプルエントロピーによってストレス値を評価することができるとわかったので上記の区分とした.
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今後の研究の推進方策 |
今後の推進方策は以下の通りである. ①被験者数を増やし,よりストレス値との相関度合いの高い脳波の測定点の選定を行う.ジョイスティックコントローラの操作波形と脳波を記録する.また,アンケートからストレス値を算出する. ②操作波形からストレス値を推定するニューラルネットワーク(NN)を構築する.NNの学習に,前述の①で取得したデータを使用する.各操作パラメータに対して,操作波形を入力,脳波から算出したストレス値を出力とする学習用データを用い,NNの教師あり学習を行う.操作波形は時系列データであるので,時系列データを扱うことができるリカレントニューラルネットワーク(RNN)を使用する.これにより,操作波形からストレス値を推定するストレス評価モデルをRNNで構築する. ③操作パラメータの更新量を出力するRNNを構築する.RNNの学習には,前述の①で取得したデータを使用する.このRNNを使用し,学習用データの被験者以外の者に対しても操作パラメータの調整実験を行い,本手法の有効性を明らかにする.
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