研究課題/領域番号 |
23K03778
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
|
研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
貞弘 晃宜 大分大学, 理工学部, 准教授 (40424676)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | EMG / EMD / 疎なセンサ配置 / 運動単位活動電位 / 疎なセンサ / MUAP / NMD / 事前動作推定 |
研究開始時の研究の概要 |
手術支援や双腕型重機ロボットのような多自由度機械において、直感的で違和感のない操作性を実現するためには、人の意図を実動作より推定し、人間と機械の動作を同期するブレイン・マシン・インターフェース(BMI)の開発が鍵となる。本研究ではまず、疎に配置した筋電位センサより得られた表面筋電位図(sEMG)信号から、それらを生じさせた元々の神経パルス信号である運動単位活動電位(MUAP)と考えうる信号(疑似 MUAP)を実時間で生成する方法を開発する。次に得られた擬似 MUAP を用いた事前動作推定法を開発する。さらに疑似 MUAP を用いた操作能力熟達の機序の解明にも挑戦する。
|
研究実績の概要 |
手術支援や双椀型重機ロボットのような多自由度機械において、直感的で違和感のない操作性を実現するためには、人の意図を実動作より推定し、人間と機械の動作を同期するブレイン・マシン・インターフェースの開発が鍵となる。本研究では疎に配置した筋電位センサより得られた表面筋電位図(sEMG)信号から、それらを生じさせた元々の神経パルス信号である運動単位活動電位(MUAP)と考えうる信号(疑似MUAP)を実時間で生成する方法を開発することを目的とする。次に得られた疑似 MUAP を用いた事前動作推定法を開発する。さらに疑似 MUAP を用いた操作能力熟達機序の解明にも挑戦することも目的である。 本年は高密度表面筋電位計測を可能にし、リファレンスとしての従来手法による MUAP の取得を可能にする実験を行う予定であった。しかしながら、装置価格の高騰や代替の安価な手法の開発がうまく行かなかったことから、従来電極により筋電位センサより得た sEMG 信号から、疑似 MUAP を実時間で生成する方法について取り組んだ。擬似MUAP は、ひろく活用されている独立成分分析を利用したフィルタリングによる方法で計算・取得した。研究目的である疎なセンサ配置を利用した擬似 MUAP の取得にも挑戦した。また従来手法、具体的にはニューラルネットワークをモデルとし入力に単電極から得た疑似 MUAP を用いた事前推定が可能であることを確認した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予想していなかった物価高騰、特に為替の変化により予定していた従来型の高密度表面筋電位計測装置の購入ができなかった。現在代替手段を講じることができないかを検討中である。シミュレーションを主とする研究については概ね予定通りであった。
|
今後の研究の推進方策 |
前述した通り、従来型の高密度表面筋電位計測装置の購入ができなかったことに対して現在代替手段を講じることができないかを検討中である。具体的には、高密度電極については安価に購入可能であるため、従来型の菌電位センサを、それら一つ一つに接続することにより、代替ができないかを検討している。また、簡単には解決できない電気回路的な問題(ノイズ)等が生じるようであれば、チャンネル数の少ない(やや中密度になる)表面菌電位計測装置を探しだし購入する予定である。単電極からの擬似 MUAP への分解はうまくいっているものの、研究目的である疎な電極を活用した手法については端緒を開いたばかりであり、これからの研究進展が必要である。筋電位に限らず、信号分離の研究は多く存在しているため、それらを参考にしつつ新たな手法を考案したい。また、推定モデルの改良にも取り組みたい。
|