• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

画像解析による空間日射量計測に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K03794
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分21010:電力工学関連
研究機関福井大学

研究代表者

高橋 明子  福井大学, カーボンニュートラル推進本部, 特命准教授 (10644213)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
キーワード日射量 / 画像解析 / 畳み込みニューラルネットワーク / 太陽光発電 / 機械学習 / 予測・推定
研究開始時の研究の概要

脱炭素社会の実現に向けて,太陽光発電(PV)の活用が必要不可欠である。しかし,PVは日射量に依存して発電するため,安定した電力供給や効率の良い発電には空間日射量を把握する必要がある。一般的に使用される日射計は,設置地点の日射量しか計測できない。空間日射量が必要な範囲をカメラで撮影し,画像解析することで日射量が計測できれば,一つのカメラシステムで空間日射量が計測できる。そこで本研究では,畳み込みニューラルネットワークを用いて画像解析することで,空間日射量を計測する技術を開発する。

研究実績の概要

本研究では,畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を用いて画像解析することで,空間日射量を計測する技術を開発する。2023年度は,①被写体であるPVパネルとカメラの位置関係による影響を評価するために,同一のPVパネルを複数の撮影角度から撮影できる環境を構築,②CNNに入力する画像の画素数を変更した推定精度の比較,③全天空画像から推定した日射量を用いて日射量予測する手法や④短分先に日射量が急峻に変動するか否かを判定し,その判定に応じて使用する日射量予測モデルを切り替える手法を提案した。①~④の成果を以下にまとめる。
①環境構築を行い,現在データを取集中である。
②画素数が推定精度に与える影響は検証されていなかった。そこで,画素数を変更して比較した。入力の画素数を変化させると,CNNの構造を変更しなければならないため,日射量推定モデルのフィルタサイズと階層数を変更した。さらに,学習に使用する関数を,入力画素数によって変化させた場合と統一させた場合とで評価した。
③従来は,全天空画像と実測日射量から日射量を予測していたが,この手法では日射量予測時に日射計の継続的な設置が必要である。そこで,全天空画像から日射量を推定し,全天空画像と推定日射量を使用することで日射量を予測する手法を提案した。推定日射量を使用した5分先の日射量予測精度を従来法と比較した結果,わずかに悪化するが,同程度で可能であった。
④全天空画像を用いた日射量予測法において,短分先に日射量が急峻に変動するか否かを判定し,その判定に応じて使用する日射量予測モデルを切り替える手法を提案した。入力に使用する雲量は,全天空画像に既存の太陽と雲の識別法を組み合わせて算出した。15分先の日射量を予測した結果,変動判定を用いない手法より提案法の予測精度が改善し,提案法の有用性を示した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

「研究実績の概要」で記載した通り,2023年度は一定の成果を得ているものの,研究代表者の所属変更などにより環境構築に時間を要した。同一のPVパネルを複数の撮影角度から撮影できる環境を構築し,撮影角度による影響を評価しつつあるものの,十分なサンプル数での評価が不十分である。また,撮影角度に依らない日射量計測法を提案し,複数地点の日射量を計測できる技術を開発する必要がある。以上により,当初の計画よりやや遅れていると判断する。

今後の研究の推進方策

2024年度は,2023年度に進めている撮影角度による影響を精査し,撮影角度に依らない日射量計測法を提案する。そして,その手法を発展させて,複数地点の日射量を計測できる技術を開発する。また,使用するカメラに自動補正機能が付いている場合の推定精度への影響を評価する。さらに,複数地点の日射量から空間日射量を計測するために,一般的な空間補完法の適用やより効果的な手法を開発するとともに,実証のための環境を構築する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 その他

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 全天空画像と推定日射量を用いたCNNに基づく日射量予測法2023

    • 著者名/発表者名
      兼信みのり,髙橋明子,伊藤雅一
    • 学会等名
      電気学会研究会資料 電力技/電力系統技術/半導体電力変換合同研究会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 全天空画像を用いた日射量推定手法における入力画素による推定精度への影響2023

    • 著者名/発表者名
      川池卓也,髙橋明子
    • 学会等名
      2023年度日本太陽エネルギー学会研究発表会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 全天空画像と雲量を用いた短分先の日射量変動判定2023

    • 著者名/発表者名
      兼信みのり,髙橋明子
    • 学会等名
      2023年度日本太陽エネルギー学会研究発表会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Determination of fluctuated threshold of input data in CNN-based Solar Irradiance Prediction Method using All-sky Image2023

    • 著者名/発表者名
      M. Kanenobu, A. Takahashi, M. Ito
    • 学会等名
      2023 IEEE PES Innovative Smart Grid Technologies Conference - Asia (ISGT-Asia 2023)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [備考] 福井大学 - 電力システム研究室(伊藤・髙橋・重信研)

    • URL

      https://fukui-pws.jp/

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi