研究課題/領域番号 |
23K03886
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
酒井 利奈 北里大学, 医療衛生学部, 准教授 (10383647)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2027年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2026年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 人工股関節置換術 / 人工股関節 / 術中骨折 / 周波数 |
研究開始時の研究の概要 |
人工関節置換術の際に生じる術中骨折は寝たきりの主因となるため予防対策は国策として急務である.この深刻な問題に対し発明に基づく技術をベースに医工連携を推進し戦略的に解決を試みる.AI予測を用いることでシステムを格段に発展させ医師に負担のないプラグマティックな診断ナビゲーションを構築する.空中モニタリングは感染リスクの大きい現場で非接触の機器操作が可能となる点がメリットである.国内の優れたものづくりと医療機器の技術開発を世界にアピールすることで国際的な産業競争力が期待できる.現場の利用ニーズに応え,医師と患者双方に安全・安心を提供する骨折予測AIナビゲーションは豊かな社会発展の基盤となりうる.
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研究実績の概要 |
人工関節置換術は患部を除去するため疼痛の除去効果が著しい。その点が高く評価され人工関節置換術は国内で年間8万件と積極的に実施され、今後10年で2倍の増加が予測されている(保科ら,2018)。実施件数の増加の一方で人工関節置換術中の不具合に関する報告がなされている(Moroni et al., 2000)。申請者はこれまで人工関節置換術中の不具合を回避するシステム開発に取り組んできた(Sakai et al., 2020, 2021)。 当該研究ではシステムの精度を向上するためディープラーニングを用いたAI予測を導入する。当該研究が果たす意義は、安心・安全な医療技術を提供すること、その有益性をもって社会に還元することにある。この考え方の根拠は次の2点である。AIによる不具合予測が導入された場合、不具合が生じた症例と比べ入院期間は短縮され、患者の生活の質を短期に改善できる点において患者に対する臨床上の効果が著しい。入院日数を短縮できることから医療費を削減できる可能性がある。 当該年度はシーズとしての可能性を検証し、顕在化させる初期のフェーズと位置付けた。人股関節置換術における手術中の不具合が予測可能であるか検討した。ディープラーニングは人間の認識精度を超える極めて高い精度を誇る総合的なAIのアーキテクチャである。多層構造のニューラルネットワークに患者情報を入力することで、手術中の不具合と予後について予測を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度は北里大学病院内にある過去の電子カルテ情報から選択基準を満たした診療記録を集め、既存情報をAI予測のデータとして活用したレトロスペクティブスタディの準備を行った。そのための手順として病院倫理委員会から承認を得るための手続きを行った。
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今後の研究の推進方策 |
ネットワークから切り離した予測分析ツールにより、2000年1月1日から2023年12月31日までの間に、整形外科を受診した患者データから予測モデルを作成する。予測モデルから人工関節置換術中の不具合,術後の予後,退院日数を予測することが可能かどうか検討する。
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