研究課題/領域番号 |
23K03887
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
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研究機関 | 成蹊大学 |
研究代表者 |
中野 和也 成蹊大学, 理工学部, 准教授 (80713833)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | シングルピクセルイメージング / SWIR / 生体観察 / 近赤外光 / 生体組織 |
研究開始時の研究の概要 |
生体組織の深部を観察する際は,生体組織による光の散乱により生体内部の像にボケが生じてしまうことが問題とされる.また,微弱な生体深部からの光を捉えるには非常に高性能なカメラが必要である.そこで,これらの問題に対して,シングルピクセルイメージング及び深層学習を用いた生体深部撮像法を考えた.シングルピクセルイメージングは,微弱光の計測ができるメリットを有しており,高性能なカメラも不要であることから上記の要件を満たす.さらに,シングルピクセルイメージングで使用する圧縮センシングの技術に深層学習といった知的情報処理を組み込むことによりこれまで検出できなかった生体組織の深部領域イメージングにも挑戦する.
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研究実績の概要 |
本年度は,シングルピクセルイメージング(SPI: Single-Pixel imaging)を実施する計測システムについて設計及び構築を実施した. このシステムに必須のディジタルミラーデバイス(DMD:Digital Mirror Device)モジュールを導入した.このディジタルミラーデバイスは近赤外光だけでなく,可視光にも適応可能である.さらに,上記のディジタルミラーデバイスや光学系全体の柔軟な位置合わせに必要な固定具や治具について設計した.治具はディジタルミラーデバイスの故障につながる静電気や計測の誤差となる迷光といった問題に対してある程度の考慮をしている.ただし,迷光については計測の大きな障壁となることから,次年度については,このことに注意をして,この治具等を使用して拡張性のあるシステムを構築予定である.この他に,シングルピクセルイメージングによる深層学習を目的としたデータセットを計算機によるシミュレーションから生成することにも実施している.この方法では計算にメモリーやCPU,GPU等の多くのリソースが必要であり,モデルの条件を複雑にするにつれて計算時間も長くなる.したがって,どのようなモデルを作成するかなどを決めて,その条件を定義する必要がある.具体的にはモデルの複雑性をどの程度まで採用するかが重要である.この他にも最適なパラメータやモデルの設計にはまだ課題もあるが,次期以降も引き続き進めていく.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度はほぼ予定通りに進んでいる.システム構築や治具などを検討し,次年度の実験の基礎を構築したと言える.さらに,本研究で計画している深層学習に必要な学習データセットの生成についても行っている.
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今後の研究の推進方策 |
今後は計測システムを完成させて,様々な対象に対する計測やイメージングを行う予定である.ハード面以外にも本年度に実施した学習データセットの生成についても条件を精査して引き続き実施する予定である.
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