• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

イベントトリガ通信・推定・制御手法に基づく自動車隊列走行の協調制御

研究課題

研究課題/領域番号 23K03895
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分21040:制御およびシステム工学関連
研究機関茨城大学

研究代表者

楊 子江  茨城大学, 理工学研究科(工学野), 教授 (30243984)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワード隊列走行制御 / 隊列安定性 / 車間距離方策 / ロバスト制御 / 自動車隊列走行 / 協調制御 / イベントトリガ制御
研究開始時の研究の概要

本研究では,マルチエージェントシステム制御,必要な時だけ間欠的に作動するというイベントトリガ制御などの最新の研究成果を活用して,自動車隊列走行の協調制御手法と技術の確立を目的とする。まず,隊列走行に関するもっとも基礎的概念である車間距離方策について,従来の様々な方策を包括統一した新しい方策を提案する。次に,新しい車間距離方策のもとで,隊列走行の協調制御手法を確立する。さらに,車車間通信や制御装置のより効率的運用のため,イベントトリガ通信機構,他車の状態を推定するイベントトリガ推定機構,およびイベントトリガ制御機構などを備えもつ協調制御系を構築する。サイバー攻撃信号の検出・対処手法も提案する。

研究実績の概要

隊列走行とは,複数の車両が適切な短い車間距離を保ち,車列を形成し走行する自動運転の走行形態である.隊列走行では,短い車間距離で走行することにより,空気抵抗の低減,燃費の改善,交通流の安定化,道路の利用率向上が期待できる.隊列走行では,隊列安定性(先行車の制御誤差や操作量が後続車へ拡大伝搬して行かない)を満たす必要がある.この隊列安定性を考えるうえで,目標車間距離方策が重要である.今まででは主に2つの方策が用いられてきた.1つ目はCS(constant spacing)方策と呼ばれるものであり,目標車間距離を定数で設定する.車間距離を短くでき,道路の利用率を向上させる利点がある.一方で,常に車間距離が一定であるため変動が伝播しやすく.隊列安定性を実現するうえで不利である.2つ目はCTH(constant time headway)方策と呼ばれるものであり,車間時間を導入し,目標車間距離を車両速度に応じて変化するように設定する.CS方策と比べ隊列安定性が実現されやすいが,車間距離が速度に応じたものであるため高い速度での目標車間距離が大きくなり,道路の利用率という面では不利である.この2つの車間距離方策の大きな違いは車間時間を用いた速度項であり,これにより距離誤差システムの相対次数が異なり,制御系の設計も異なるので,統一感がない.
そのため,初年度の研究では,CS方策とCTH方策を同時に包括する統一した距離方策を提案した。この統一した距離方策では新たに重み係数を導入し,CSとCTHの重み付けを行っている.この手法では,統合した一つの車間距離方策で,重み係数を調整することによって,CS方策に近い,またはCTH 方策に近い隊列制御性能を柔軟に指定できる利点を持つ.研究成果を国際会議で発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究では,前車との速度差を取り入れた新しい車間距離方策を提案する.解析によっ
て,提案した車間距離方策が従来のCS とCTH 方策を同時に包括することを示した.また,重み係数を調整することによって,統合した一つの車間距離方策で,CS方策に近い,またはCTH 方策に近い隊列制御性能を柔軟に指定できる利点を持つ.さらに,隊列安定性が保証されることも示した.理論的結果をシミュレーションによって確認した.研究成果は国際会議で発表された.

今後の研究の推進方策

初年度の研究成果を踏まえで,さらに下記の問題に拡張する.
(1)1年目の研究では,制御対象である自動車の2次の非線形運動方程式に基づいたが,2年目では,エンジンの時定数も考慮した3次の非線形微分方程式を扱う.
(2)周波数領域において,自動車の加速度が拡大伝搬して行かない条件を導出する.
(3)シミュレーションによって,理論的結果を確認する.
(4)研究成果を学術論文誌に投稿する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 その他

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Cooperative adaptive cruise control for vehicle platoon using a new spacing policy2023

    • 著者名/発表者名
      H. Yamaguchi and Zi-Jiang Yang
    • 学会等名
      2023 International Conference on Advanced Mechatronic Systems
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [備考] 楊子江のホームページ

    • URL

      http://yoh.ise.ibaraki.ac.jp/

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi