研究課題/領域番号 |
23K03988
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22010:土木材料、施工および建設マネジメント関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
岡崎 百合子 香川大学, イノベーションデザイン研究所, 技術補佐員 (90973438)
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研究分担者 |
岡崎 慎一郎 香川大学, 創造工学部, 教授 (30510507)
浅本 晋吾 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (50436333)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | AI / 乾燥収縮 / コンクリート / 予測式 |
研究開始時の研究の概要 |
コンクリートの乾燥収縮に対する既存予測式の精度は,実務では不十分であるケースが多い。これは,式が,使用データの分布に大きく影響される一方,不十分なデータ数のために,その分布が実務と異なるためである。本研究では,限られたデータに対し,①既存予測式の構築に用いられた過去のデータの復元手法と,②AI技術を援用した新しいアプローチとの融合により,追加コストなしでデータを拡張し,高精度な予測式を構築する。
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研究実績の概要 |
本研究は,AI(機械学習)とデータ復元手法の融合によるコンクリートの乾燥収縮に対する予測式の構築を行うものである。2023年度は,既存文献より収縮に関するデータを収集し,コンクリートの乾燥収縮ひずみの終端値を予測するAIモデルの構築を行った。その結果,以下の成果が得られた。 ①骨材の比表面積など,入手困難な変数の代替として,様々な変数の影響を包含している乾燥開始後から28日時点の収縮ひずみ(e28)の実測値を用いて,乾燥収縮ひずみの終端値を予測するAIモデルを構築し,その有用性を確認した。 ②説明変数にe28を使用するケースと,乾燥開始後から28日時点の収縮ひずみe28を使用しないケースでそれぞれAIモデルを構築し,予測精度を比較した。その結果,LORO検証におけるRMSEはそれぞれ82μと200μとなり,乾燥開始後から28日時点の収縮ひずみe28の説明変数としての使用が,AIモデルの予測精度の改善に寄与していることが分かった。 ③モデル構築時,乾燥開始後から28日時点の収縮ひずみe28に包含されない説明変数として骨材セメント比a/c,試験時温度T_test,体積比表面比V/S が抽出され,それらと乾燥開始後から28日時点の収縮ひずみe28の実測値を説明変数に使用してAIモデルを更新した。その結果,短期間の収縮ひずみの実測値を用いる既存の式に比しても,高い精度で乾燥収縮ひずみの終端値を予測することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定した,データ収集およびAIモデルの構築を完了し,予定通りに進行している。本成果は,日本コンクリート工学会年次論文に投稿済みである。 また,現在,上述AIモデルの構築中に蓄積した知見をもとに,AIモデルの性能改善を実施中であり,本成果についても国際ジャーナルに投稿予定としている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は,マルチフィディリティ手法による既存式を活用したAIモデルの更新と,AIモデルからの学習内容の抽出および数式化を行う。 ①収集したデータの疎な領域に対し,既存式から算出される式値を追加し,データを拡張する。データが極めて疎で,既存式の適用範囲を超える領域に対しては,JIS A 1129に準じた実験によりデータを充当する。拡張されたデータに対しては,マルチフィディリティ手法により,各データのフィディリティを考慮しながらAIモデルを更新する。 ②更新されたAIモデルより,疑似等密データ群の生成し,学習内容の抽出および数式化を図る。最後に,抽出した数式の予測精度を実測値により検証する。 なお,本研究の対象は,コンクリートの乾燥収縮挙動に限定されているが,不十分なデータから高い予測精度の式を構築する本研究の枠組みは,コンクリートの材料分野のみならず構造分野にも,さらには,土木工学および理工学全般に活用範囲を拡張できるものであると考えられる。よって,本研究で得られる成果は,コンクリート関連のジャーナルのみならず,情報科学系のジャーナルに投稿することを予定したい。
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