研究課題/領域番号 |
23K03999
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22010:土木材料、施工および建設マネジメント関連
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研究機関 | 熊本高等専門学校 |
研究代表者 |
村山 浩一 熊本高等専門学校, 生産システム工学系MIグループ, 教授 (30290836)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | コンクリート破砕 / 亀裂制御 / 細線放電 / 衝撃波 / 電気エネルギー / 亀裂制御破砕 / コンクリート |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では電気エネルギーおよび非火薬破砕剤を融合させた新たな動的破砕工法を開発し、破砕対象物の状況に応じた破砕形態や亀裂形成を制御できる技術の確立を目指すものである。 この技術が確立できれば、災害時の人命救助のためのRC壁の破砕、新設RC杭の建設に伴う杭頭処理、既設RC床の開口処理など様々な場面での活用が期待でき、これまでの人力や重機、火薬に代わる破砕工法として、生産性の向上および安全面の改善に大きく貢献することが期待できる。
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研究実績の概要 |
本研究では、電気エネルギーによる細線放電と非火薬破砕剤、更にはその両者を融合した新たな動的破砕工法において、意図した方向へ亀裂を生じさせて、選択的に破砕をおこなう制御工法を確立することを目的としている。具体的には、φ0.3mmのアルミニウム細線に、容量8uFのコンデンサに充電した10-20kV程度の電圧を瞬間的に印加することで、アルミニウム細線を溶融,気化させ、その際に発生する圧力と衝撃力によりコンクリートの破砕をおこなう。 その際、破砕対象物に楔形状の空洞を設け、その楔形状の空洞に衝撃力を集中させることで亀裂の制御をおこなうが、今年度は180×125×60mmのスラブ状試験片に直接、90°に配置した二方向の楔形状の空洞を設け、その二方向のみに亀裂を生じさせて試験片の一部を除去する破砕実験をおこない、その楔形状の空洞と試験片の位置やガイドホールの有無における亀裂の制御状況について実験的に検証をおこなった。また、楔形状の空洞を持った試験片における破砕時の応力分布について、SolidWorksを用いたシミュレーションをおこなった。 その結果、楔形状の空洞を試験片の中心に対して横に30mmオフセットした場合、ガイドホールが無くても試験片に対して二方向のみに亀裂を生じさせて破砕することが可能で、楔形状の空洞が試験片の中央にある場合は、横方向に対してガイドホールを一箇所設けることで、二方向のみに亀裂を生じさせて試験片の一部を除去することが可能であった。しかし、いずれの場合も亀裂は楔形状の方向から20°程度のずれが生じていた。 また応力分布のシミュレーション解析においては,試験片の辺の長さに依存して応力の分布状態が異なり、さらに楔形状の方向に対して応力の分布が乱れていて、実際の実験において亀裂が楔形状の方向からずれて発生することを示唆した結果が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
亀裂制御をおこなうため、破砕対象物には楔形状の空洞を設け、その方向に衝撃力を集中させることで亀裂の制御をおこなうが、実際の現場で用いる際には予め楔形状の空洞を破砕対象物に設けることは難しいため、今年度は、そうした空洞を持つ亀裂制御用カートリッジを準備しておき、破砕対象物に穴を空けて、カートリッジを埋め込む方式で実験を想定していた。 しかし、その実験をおこなう前の予備実験として、スラブ状試験片における楔形状の空洞の位置やガイドホールの有無の影響について調べる必要性が生じ、その実験データを蓄積することを優先したため、カートリッジを埋め込む方式での実験まで至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、当初予定していた亀裂制御用のカートリッジを試験片に埋め込む方式での破砕実験をおこなうと共に、非火薬破砕剤を用いた実験を実施し、細線放電を用いた場合との比較検討をおこなう。 更に衝撃波と膨張圧の相乗効果を期待し、細線放電と非火薬破砕剤を組み合わせた破砕工法にも着手し、実用化に向けて、現在用いているスラブ状試験片をサイズアップして実験をおこない、その有用性について検証し、最適化をおこなっていく。
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